課題

  • パートナーを管理するための機能(案件管理、Eラーニング等)はあったものの、ツールが分散しており、都度都度パートナーへ情報を発信する業務の工数がかかっていた。
  • パートナー向けセミナーの視聴履歴や育成状況の見える化ができていなかった

導入理由

  • 導入前に提供していた機能を網羅した、オールインワンツールを探していた。その中で、唯一Eラーニング機能を持っており、全機能要件を充足するPartnerPropを導入した

導入効果

  • パートナーに関する情報・資料を一つのツールで一元管理できるようになったことでパートナーの担当工数が削減された。
  • パートナーとの定例ミーティングで、パートナープロップの画面を見せながら、案件に関する具体的な議論ができるようになった。こうした運用が全社的に展開され、現在約6,000件の案件を管理できている。
  • Eラーニング機能において、受講状況のチェックをできるようになったため、効率的なフォロー活動を行うことができるようになった。

地域密着型情報発信サイト「まいぷれ」など、地域に資する事業を数多く提供されている株式会社フューチャーリンクネットワーク様。20年以上の歴史あるパートナービジネスにおいて、PartnerPropを活用してDXを進められています。今回は株式会社フューチャーリンクネットワークのパートナー共創部 川口様に「Partner Prop」の導入を決めた背景と導入後の成果を伺いました。

地域密着ビジネスだからこそパートナーは運命共同体。手厚くサポートすることが肝。

ーまずは、現在の事業についてお聞きしてもよろしいでしょうか。

「まいぷれ」は、地域密着型の情報プラットフォームで、全国各地で地域活性に取り組んでいます。 WEBサイトを中心に、お店・施設の情報を地域の方々にお届けしています。地域の事業者は まいぷれに掲載することで、地域内での認知度が向上し、集客ができるサービスとなっています。

また、現在まいぷれはAIの強化をし始めています。現状、地域の事業者はAIが苦手な方が多いため、利用者のAIリテラシーを上げる支援も行っています。情報発信が苦手な利用者の相談に乗るなど、地域の相談所として安心できる場所を提供しています。

ー地域のお店に寄り添ったサービスということですね。素晴らしいと思います。

知られていない地域の良いお店は日本に多くあります。私たちはそのようなお店が輝くための、情報発信をお手伝いしています。

ーありがとうございます。一方で、地域の案件獲得を進めることは大変だと思います。貴社は直販とパートナーを活用されていると思うのですが、その取り組みについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

「まいぷれ」は地域密着型のビジネスモデルです。だからこそ、地域密着の営業が案件を開拓することが必要になります。

そのため、自社の営業部隊は原則、本社の西船橋や営業所を開設している地域から回れる範囲(主に千葉県内)で活動しています。それ以外の地域では地元企業をパートナーとして迎え入れ、案件を開拓していますね。

パートナービジネスの歴史は長く、20年前に出雲で初のパートナーが誕生しました。その後は、地域の広告代理店やTV局などを皮切りに、メーカーなど多様な業種へと広がっています。現在では全国に160社以上のパートナーがいます。

ー直販が本社や営業所を開設している地域から回れる範囲しか回らないというのは素晴らしいこだわりですね。

地域密着であるからこそ、他地域から営業をかけるのは難しいです。実際、他地域に名刺交換をしに行った時にはあまり良い印象を持っていただけませんでしたから。地域のことをよく知っているパートナー企業から営業を行なってもらうことで、「地域密着」という価値への信頼性が上がりましたね。

ーなるほど、貴社のビジネスモデルにおいてパートナービジネスは必須だと感じました。パートナービジネスを成功させている秘訣があればお聞きしたいです。

私たちはパートナー企業は運命共同体だと思っています。パートナー企業がいなければ、私たちのビジネスは拡大していませんでした。パートナー企業を運命共同体と思い、サポートや活動を行うことを心がけています。

実際に、隣の江戸川区のパートナー企業は、パートナー契約10周年を迎えます。弊社のビジネスは、事業として収益化するまで時間がかかります。立ち上げ当初から多くの苦労や困難がありましたが、これをパートナーと分かち合いながら乗り越えてきたことで絆が生まれましたね。今では、掲載店舗を数百店舗にするという大きな目標を一緒に追っています。現在も、二人三脚で細かくコミュニケーションを取りながら行っていますし、パートナーと密に関わることが成功の秘訣だと思います。

パートナービジネスに関するツールが分散し、パートナーの活動状況も見えないことが課題

ー非常に歴史あるパートナービジネスかと思いますが、どのようにパートナーを管理していたのでしょうか。

以前はパートナーの情報管理をノーコード型業務システムで行っていました。また、ポータルサイトの管理は社内基幹システム、Eラーニングは別のツールで提供するなどしていました。その他にも活用しているツールもあり、ツールや情報の分散が大きな課題でした。パートナーごとに抱える課題は違うため、状況に応じて必要な情報を様々なツールから抽出し、個別に対応する方法を取っていました。結果として、私たちの管理工数がかかっていたのが課題でした。

ーそのほかに課題に感じていた部分がありますでしょうか。

パートナーの受講状況・理解度が見えなかったという点も課題でした。弊社はパートナー企業に、セミナーを行う機会を設けていました。その際に、満足度や理解度を測っていましたが、理解できていない人がアーカイブをどれだけ見ているかなどの確認はできていませんでした。そのため、パートナー企業ごとにまいぷれの理解度やフォロー施策がバラバラになってしまい、工数がかかっていました。

パートナーの一元管理機能と、Eラーニングが搭載されていることが決め手

ーそれでは、一元管理できるツールを探す中で、どのようにPRMを探されたのでしょうか?

機能を一つにまとめたいと思ったのがきっかけでPRMというツールを知り、様々なベンダーと機能や今後の展望についてディスカッションをしていました。

ーなるほど、そうだったんですね。その中で、パートナープロップを導入していただいた理由をお伺いしてよろしいでしょうか。

1つ目は、今まで使っていた機能を一つにできる点です。特に、Eラーニングに関してはパートナープロップのみに搭載されている機能でした。Eラーニングは弊社としても大事にしている機能なので、これを一元化できるかどうかが導入を決める重要なポイントでした。また、誰が受講しているかまで、データで見える化できる点も理由の一つになりました。

2つ目は、パートナーを管理できる機能がある点です。弊社では、パートナーの状況に合わせたサポート内容を検討していたため、パートナーの情報を一元的に管理できる機能がある点が導入理由の一つになりました。

ー現在、点在していた機能が一つに集約されたと思うのですが、どういった運用フローなのでしょうか。

導入は段階的に進めていきました。まずは、案件管理機能を弊社メンバー・パートナー全てに展開し、週次定例でステータスを更新する運用を開始しました。こうして、パートナーがPartnerPropの運用に慣れてきたタイミングで、Eラーニングの機能の活用を開始しはじめました。

また、PartnerProp上にポータルを整備して、資料共有をしたことで、最新の情報を見るためにPartnerPropにログインいただくことも増えてきました。

ーありがとうございます。案件管理について定例で使用されているとお聞きしたのですが、詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか。

パートナー企業との定例ミーティングの際に、PartnerPropの案件画面(共同CRM)を見ながらミーティングを行っております。案件の登録は普段の業務で行ってもらい、ミーティングでは各案件の状況を詳しくお伺いするため、定例でお話しする内容が、より具体的になった印象があります。

ーなるほど、よく弊社と面談するお客様で、パートナー企業は案件登録しないのではないかというお声をいただくことがあります。こちらは問題なかったでしょうか。

弊社も最初、この点は不安でした。しかし、パートナーの担当(SV)がしっかりとしたフォローを実施したことで、問題なく運用いただくことができました。例えば、定例会で案件の登録を促したり、こまめに連絡を行ったりと、コミュニケーションの回数を増やすことで徐々に移行が進んでいきましたね。時には、案件の確度が高そうなものを弊社から一括でインポートをすることもありました。

6,000件超の案件を一元管理。定例で活用することで、パートナーとの会話が具体的に!

ー案件数でいうと貴社は多いイメージがありますが、何件くらいなのでしょうか。

現状は約6,000件を管理しています。プロップ導入当初は約4,000件の案件が登録されていましたので、パートナー様の積極的な活動のおかげで、約2,000件の案件が増加したことになります。

先ほどの話にも通じますが、実は定例でパートナープロップの画面を見ながらミーティングをすることで、あまり案件を上げてくれていなかった企業から案件が上がってくるなどの効果もありました。

これからパートナーがさらに増えていく中で、今のうちにパートナープロップで一元管理することに切り替えて良かったと思います。今後の案件やパートナー数が増えれば増えるほど、管理が大変になっていたと思います。

ーおっしゃる通りだと思います。管理の工数が増えれば、さらに大変だったと思います。案件管理以外で役に立っていることはありますでしょうか。

弊社にはパートナー事業の企画担当者がいます。今まで企画担当者からは実際のパートナーの活動状況がどうしても見えなかったのですが、PartnerProp上にデータが集約されたことでそうした課題がなくなりました。例えば、ポータルにある閲覧ログなどのデータや案件管理のデータを分析することで、受注分析・失注分析に繋げるなど、企画担当者の施策検討に活かせる環境が整ってきたのは良い点ですね。

パートナーの支援体制拡充のため、パートナーランク制度を設計中。さらなる進化を目指す。

ー最後に今後の展望についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

パートナーランク制度をしっかり作っていきたいと思います。

今までその走りのような仕組はあったのですが、しっかりとした制度へと改定したいと考えていて、その中でも重要なことはインセンティブの設計だと考えています。例えば、この課題をクリアしたら、インセンティブを付与するといった施策を行い、パートナーが稼働することに報いれるような仕組みを作りたいと思います。

パートナープロップのCSチームは、こうしたインセンティブ設計やパートナープログラムに対する知見があってサポートをしてくれるので、今後が楽しみです。

ーなるほど、素晴らしい取り組みですね。導入前はランク制度のような動きはしていたのでしょうか。

ランク制度と似たようなことはできていたのですが、実際にPDCAを回すところまでは出来ていませんでした。パートナープロップをしっかり活用すれば、今の課題がどこにあるのかを数字でチェックできると思います。今後はこのランク制度をしっかり活かしてさらに拡大していきたいと考えております。

ーお時間いただきまして、ありがとうございました。