▶︎課題

・渉外人数を増やす打ち手以外にパートナー数が増やせて、実績を出せる という新しいパートナーセールスの取り組みを実施したい
・パートナー様が売りたいと思う仕組み構築が今までは対応として不十分であった

▶︎導入理由

・大事にしている価値観として、パートナー様と対等な関係でいるという前提がある。その価値観 に合う、パートナー様に商材を知っていただき、売りたくなる仕組みをつくれる PRM ツールだった ことが決め手

▶︎期待効果
・認知と育成の機能を利用して、既存パートナー様への商材の認知を改めて図り、パートナー様が自ら売りたいと思っていただける仕組みを提供
・その仕組みがある状況で、変わらない営業人数で、新規パートナー様を増やしていき、お願い営業に頼るパートナーセールスから、仕組み化されたパートナーセールスができる世界観を実現したい

コンシューマー向けに家計簿のサービスを、個人事業主や法人向けにバックオフィスSaaSを提供している株式会社マネーフォワード。パートナービジネス本部でスコープとしているコンポーネント型ERPでは、財務会計からはじまり、請求書発行、請求書受け取り、立替経費精算、勤怠、給与、社会保険、年末調整、電子契約など幅広くサービスをラインナップしています。これらのサービスをパッケージングしたり、機能を切り取って単体で提供したりすることで、多くの企業を販売のパートナーとしています。今回は株式会社マネーフォワードのパートナービジネス本部より、栗本様と平田様に「Partner Prop」の導入を決めた背景と今後の展望を伺いました。

マネーフォワードのパートナービジネス

―まずはパートナービジネスで感じていた課題についてお聞かせください。

栗本:マネーフォワードのパートナービジネスには士業事務所向けのチャネル、銀行系のビジネスマッチングチャネル、複合機の販社やIT商社などのパートナーを増やすチャネル、と大きく3つのチャネルがあります。

昔から関係構築を行ってきた士業事務所向けのチャネルを除いても、これまで数多くのパートナー企業様と接触させていただくことができました。

ただ、我々の事業では会計から法務領域まで複数のプロダクトがあるため、数多くのパートナー様にきちんと説明をし、お取り扱いいただける状況を作っていくとなると、やはり人の仕組みだけでは回らない、という課題がありました。また、渉外の人数はパートナー様の数を鑑みると決して多くない体制ということもございます。

―限られた人数で、数多くのパートナー企業の対応をどのようにされていたのでしょうか?

栗本:前提として、あえて少ない人数で回すところにこだわりを持っているのが弊社の特徴でもあります。パートナービジネスを伸ばしていく場合、1人が管轄できるのは20社が上限だと言われていますが、その手法に頼りすぎてしまうと拡大に応じてどんどん人数を増やさなければいけません。もちろん、それが必要となるフェーズもありますが、少数のメンバーでも対応できる上限を100社、200社…と伸ばせる仕組みを考案した上で、人数を適切に増やしていく、ということを弊社は重視しています。

また、ありがたいことに、弊社のパートナービジネスは売上という形で、目に見える成果を残し始めています。その結果、去年の12月には役員直下の小さな部署だった組織が、「パートナービジネス本部」という形で大きく組織拡大し、そこに関わる人を新しく採用するなど、状況が変わってきています。そうなると、少数のときには暗黙知的に対応できていたところも、関わる人数が増えてくることで形式知化していかなければなりません。そのためには、わかりやすい仕組みの箱のようなものも必要だと感じていました。

導⼊の決め⼿は、対等な関係のパートナー様に売りたくなる仕組みを提供できるツールだったこと

―Partner Propを導入していただいた理由をお聞かせいただければと思います。

平田:パートナー様と接触していく中で起こりがちなのが、パートナー様が弊社のサービスに最初から興味があると、前提を勘違いしたままのコミュニケーションをしてしまうということです。忘れてはいけないのが、基本的にパートナー様はマネーフォワードに興味がない、ということです。そういう認識をした上で、どう動いて、どう扱ってもらうか、我々にメリットがある形でどう行動に移していただけるのか、が重要で、その行動変異や進捗を確認するツールがあればと思っていました。

特に、弊社の場合はプロダクトが複数あり、売る側の知見も求められます。弊社やバックオフィスの知見がないパートナー様にとっても売りやすい、売りたくなるような仕組みを提供することが大事だと考えており、「Partner Prop」であればテスト機能やポータル機能などで、そういった部分が実現できるのではないかと感じました。

栗本:接触したパートナー様が稼働に移る転換率を上げていく方法や、成約につながるような仕組みなどを、できるだけ少ない人数で実現する場合、重視したかったのが、あくまでもパートナー様と我々はフェアな関係性だということです。パートナーを「管理する」、「売らせる」といったキーワードは極力使わず、自発的に売りたくなるような仕組みをどう作るか?に価値を置いています。「Partner Prop」は、その価値観に合致するツールだったという部分も大きいです。

また、e-ラーニングツールを作れるなど、仕組みを作る上で必要なものがすでに機能として実装されているところや、集計を楽にする、案件情報を共有するなど「+α」の部分も、重要なポイントでした。

全国拠点数の多い既存パートナー様向けに、まずは育成の機能から着⼿したい

―Partner Propを今後どのように使っていきたいと考えていますか?

栗本:基本的にはパートナー様が自走したくなるような仕組みを作りたいです。そういった仕組みや脳みそを使って、可能な限り最少人数で動かし、難しい部分に関しては、別のパートナー様や社内の別の部署の力を借りながら、うまくカバレッジしていければと考えています。

平田:とっかかりとしては、e-ラーニングとポータルをメインに考えています。e-ラーニングで弊社のサービスを知っていただき、ポータルサイトで状況に応じて資料を提供する、という2軸でやっていきたいです。

特に、今注⼒しているパートナー様は全国に拠点数が多いのですが、⽀店に直接お伺いし、数時間かけて初回の勉強会を実施しています。しかし、かけた時間に対してどれくらいの習熟があるのか、費用対効果を考えると難しい部分がありますし、もっと後続のフォローにも注力したいと思っています。

栗本:また、こういったツールの導入は成功体験を積むことで他に展開できるようになると思っていて、多くの拠点をもつパートナー様とまず実施して、今後さらに導入を加速させたいと考えています。

⼀つのツールとしてでなくて、今後 SaaS という業界を盛り上げていける PRMベンダーとしての期待

―では最後に、Partner Propに期待していることやご意見をお聞かせください。

栗本:今、PRMという市場が日本で盛り上がってきているのではないかと思っています。そこには海外で先行して事例ができたのはもちろん、国内でもSaaSの直販をやっていた会社がやっとパートナービジネスに目を向け始めて、市場が作れるようになってきたという背景があるのではないかと考えています。

ただ、今までの常識や仕組み、例えば⼈を増やす、パートナー様になるべく⼊り込む、といったアクションだけをしていては、パートナーセールスを伸ばしていく上で限界があると思っています。今はまさに、その解決策としてPRMツールを検討・検証しているところです。機能やツールの利便性以上に、SaaS業界のパートナーセールスを一緒に牽引して歩んでいけるPRMベンダー、という観点でも期待をしています。

―ありがとうございます。Partner Prop としてもその業界を⼀緒に牽引していける PRM ベンダーになれるように努めてまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

==========
パートナービジネスを科学し仕組みにする PRM 「PartnerProp」
▼ 公式サービスサイトを読む
https://partner-prop.com/
==========