▶︎課題

・パートナーへの情報共有に工数がかかる

・パートナーへの勉強会に工数がかかる、誰が理解しているかわからない

・パートナーと直販、パートナー同士のバッティングチェックが出来ていない

▶︎導入理由

・パートナーを管理工数を大幅に削減できるイメージが湧いた

・パートナーに必要な知識やスキルを提供し、自走できる状態へと育成する点、パートナーマーケティングに共感した。

・セールスフォースとの連携で、直販とのバッティングとパートナー同士のバッティングを防止することができるのはパートナープロップのみであった。

・CSチームのサポートにより、導入前からパートナーの育成方法や自走するパートナープログラムについて議論させていただいた

▶︎導入効果

・導入後はポータルで資料や動画を展開して学んでもらう体制を取れており、育成がパートナープロップ上で行われている

・パートナー企業数が増えた現在でも、トラブルの元であるバッティングをなくすことができている

・このような業務効率化により生産性が2倍になった上、創業初期からパートナー経由の売上が全体の3割を占めるようになった

製品開発段階からパートナー戦略を重視し、直販と両輪で製品流通を推進

ーまずは、現在の事業展開についてお聞きしてもよろしいでしょうか。

われわれは、社員同士のコラボレーション、オンボーディング、ラーニング、社内報・賞賛など「社員の活躍」を支援するエンプロイーサクセスHRプラットフォーム「PeopleWork」を提供しています。設立して間もないので、まずは価値を生み出せる製品を作ることを意識して行っている状況です。また、それをどのように流通させるのかという点で、直販とパートナービジネスを始めから行っています。最初の段階から、直販だけではなくパートナービジネスも並行して行っています。

ーありがとうございます。最初からパートナービジネスを前提にという点が非常に重要だと思います。最近では、シリーズCや上場手前頃からパートナービジネスを始める会社が多いと思うのですが、創業期の頃からパートナービジネスに着手している理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。

パートナーを動かすことを含めた、プライシング、製品開発作りをできるかという点が非常に重要だと思います。これを意識することは、直販だけのケースと大きく違うと思います。パートナー戦略を理解して、プライシングや製品作りを行っているのであれば、大丈夫だと思いますが、直販だけ行っていく方針だと、この二つは後々取り返しがつかなくなるのではないかと思います。パートナービジネスを見据えて事業を行っていくことは遠回りに見えて、非常に効率がいいと考えます。

ー本当に仰る通りだと思います。現在、創業期からパートナービジネスをしていると思いますが、どのような会社がパートナーとして動いているのでしょうか。

主に、採用コンサルのような人事のチャネルを持っている会社、DXコンサル、DX構築支援を行っている会社のほか、社労士などの士業を営む方にパートナーになっていただいております。

機能改修のスピードが速いため、パートナー企業への情報共有の工数が課題に

ーありがとうございます。人事領域のパートナー企業に動いてもらっている状況で、導入前の課題についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

最初の段階は3社くらいの企業とクローズドに接して、パートナービジネスを行っていました。原則としてパートナーに利益が生まれることを目指し、弊社の商品を自社のビジネスに組み込んでもらえるようにしていました。

ーありがとうございます。ちなみに最初のパートナーが3社の段階でパートナービジネスの拡大ができると感じたタイミングがあったのでしょうか。

3社でパートナービジネスを進める中で実際にパートナー企業経由で製品が売れて、拡大できると感じました。今では、PeopleWorkだけでかなりの売上を作っている企業もあります。私自身も、弊社の製品をパートナー企業として担ぐことで、パートナー企業に儲かっていただく自信があります。

ーありがとうございます。パートナーに売っていただけること、パートナーへの支援方法が最初の取り組みで見えてきたと思いますが、効率性の面で具体的にどのような課題があったのでしょうか。

パートナービジネスの管理は、まずパートナー様も入れるnotionページを作成した上で、そのページから商談資料をダウンロードしていただき、Slackで連絡を取る形を取っていました。

最初の段階では、3社のみだったため、この運用でも問題なく進めることができていました。

しかし、パートナープロップに出会ったときは、丁度代理店の数を増やしていくフェーズだったため、情報共有や各種連絡に関する工数を削減し、業務効率を高めていく必要性を感じていました。

特に、弊社は機能改修が非常に早いスピードで行われているため、この情報を今後企業数が増加していったあとでも、各社へ個別連絡することは難しいのではないかと感じていました。

クラウドサインの時は、キントーンでパートナーを管理する仕組みを時間をかけて作っていましたが、起業したPeopleXでは、そのような仕組みを一から作るのではなく、特化したツール、すなわちPRMを導入できないか、検討していたところでした。

パートナープロップ導入後、セールスフォース連携によるバッティング防止とEラーニング機能でPeopleXのパートナービジネスを加速

ーなるほど、ありがとうございます。そのような課題がある中で、特化したツールを導入するかを考える時に比較検討していたツールやPRMはありましたでしょうか。

他社のツールの話は聞いていましたが、パートナープロップの提案は非常に具体的であったと記憶しています。課題の一つであった情報共有はポータルで行うことができます。また、セールスフォースと連携し、バッティングチェックができる点は非常に役立っていますし、導入の決め手になったと思います。

ーありがとうございます。

他にはパートナー企業の育成ができる点も良かったですね。一般的にはパートナー様向けの勉強会を行うのが主流ですが、これをパートナープロップ内で行うことができるのが大きな魅力でしたね。

私の前職時代にパートナーの育成は非常に重要だと感じていましたが、勉強会などの工数がかかる課題があり、どのように進めるべきかちょうど迷っていたところでした。この点を解消できるのも導入する大きな決め手になったと思います。

ーそうですよね。勉強会は大変な施策の一つだと思います。ちなみにパートナー企業に育成が必要だと思った理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。

パートナー企業からすると、一回の商談でいくら売れる商売なのかが重要です。前職のクラウドサイン時代では、チラシ一枚で売れるようにと心掛けていました。

「簡単に学べて、簡単に売ることができる。」この世界を実現するためには、パートナーの育成環境の整備、そしてパートナーマーケティングが必要だと思いましたね。

実際、PartnerPropのプロダクトでは、育成ができるように、Eラーニング機能が搭載されており、勉強会をせずとも「簡単に学べる」ことができるのがいい点だと思いました。

こうした仕組みを活用しながら育成環境を整えた結果、情報共有などの業務が減り、生産性は2倍近く高まったと思っています。

インセンティブ設計とパートナープロップ活用で“動ける”パートナーに。PeopleXの育成・活性化プログラム

ーありがとうございます。御社でご活用いただいているのは弊社としても非常に嬉しいです。また、御社のパートナープログラムについても詳しくお聞きしたいのですが、お聞きしてもよろしいでしょうか。

弊社のパートナープログラムでは、一定のハードルを越えてもらう設定にしています。

まず、自社導入を必須にしております。これは日々、自ら活用している製品を売っていただくことを大事にしているからです。また、販促プログラムの受講もしていただいております。

そのうえで、パートナーには「ランク」を設定し、ランクごとにインセンティブを変化させています。いきなり高い年間受注件数を基準にインセンティブ設計をすると、達成の見込みがなさそうだと判断した時点で営業活動が停滞してしまいます。

そのため、一個手前の「商談件数」をKPIにすることで、最初の重い腰を上げていただくよう促しています。一方で、一番上のパートナーランクまでいくと、受注後の「契約更新率」にまでコミットしていただいております。こうしたインセンティブ設計が、非常に重要なポイントだと思います。

ーありがとうございます。販促プログラムを受講したら、インセンティブを与えるような仕組みですね。これは非常に重要なポイントだと思います。先ほどのEラーニングの話と重なる点だと思いました。

仰る通りだと思います。勉強会を行わず、テック化できるという点は非常にいいポイントだと思いますし、誰が受講しているのかも確認できることはさらに良いですね。それによりインセンティブも管理できるので一石二鳥です。

ーありがとうございます。他社のパートナービジネスとはまた違う独特な設計ですね

他社と違う点で少しお話すると、弊社のパートナービジネスは初年度から傾斜を持ってくるのが特徴だと思います。パートナー企業の営業部の方は、今期の残り月数で売上目標を達成できる商材は何かを考えると思います。自分の売上が増加することを意識しているため、5年後などの未来の売上ではなく、目先の売上に集中していただき、初年度からアクティブに動いていただいていると思います。

ー非常に重要な観点ですね。今月の営業成績を上げることができる商材があれば、パートナーの方にも自発的に売っていただけそうです。

ベンダー側の取り組みによって変わるものだと思いますが、パートナー企業が動きやすいパートナープログラムを構築して、自発的に売れる環境を作っていくことが重要です。

パートナープロップ導入後、パートナー企業の育成とバッティング防止でPeopleXの全体売上の3割がパートナービジネス経由に。

ーありがとうございます。パートナープロップ導入前の課題を聞いたところでパートナービジネス担当者の関根様に導入後のお話も伺いたいと思います。

ー実際の導入後、変わったことや成果などを教えていただけますでしょうか。

パートナービジネスを成功させるに当たって非常に重要な点が製品理解だと思っています。

弊社は、新製品のリリースすることが多い企業で、リリースごとにパートナー企業には新機能や新商材を理解していただく必要があるので、その際に非常に役立っています。

PartnerPropの導入前であれば、勉強会を開いて1から教えなければいけなかったのですが、導入後はポータルで資料や動画を展開して理解をしてもらう体制を取れています。

先ほどの話でいう、育成がパートナープロップ上で行われている状態です。

ー先ほどもお話しいただいていた、バッティングの面もお話をお伺いしてもよろしいでしょうか。

パートナー企業とのトラブルの9割はバッティングだと思っています。お互いインセンティブや営業利益を追っている中で、パートナー企業が追っている時に、直販が受注してしまったというケースはあると思います。また、パートナー企業同士でバッティングにより、二重払いになるというケースも少なくないと思います。パートナー企業数が増えた後も、パートナープロップを導入したことで、バッティングが起きていない状況です。

ーありがとうございます。パートナー企業とのバッティングは非常に危ないですよね。

現在、パートナーからの売り上げが全体の3割以上を占めているのですが、これはパートナープロップ導入後の成果になります。導入後、バッティングチェックや育成ができるようになったことは大きな要因です。また、パートナープロップのCSチームに手厚くサポートをいただいており、不具合やお困りごとを相談できているのも成功出来ている要因です。

ーなるほど、ありがとうございます。実際にCSチームに相談してよかったことをお聞きしてもよろしいでしょうか。

まず、個社ごとにカスタマイズされて、CSの支援をされている点が非常にいい点だと思いました。実際にパートナープロップを使用する前に、ミーティングを5回程させていただき、弊社が実現したいことをヒアリングしていただきました。その上で、必要なタスク一覧も用意していただき、大変助かりました。

また、CS対応のレスポンスの早さは非常に助かっております。機能の面で不明点が生じた際には、すぐに返信が来るのはありがたいですね

パートナービジネスは企業成長の加速装置。商流に適したパートナー開拓とアクティブ化に挑むPeopleXのこれから

ー最後にパートナービジネスにおいての今後の展望をお聞きしてよろしいでしょうか。

まず、商流ごとに適したパートナー企業があると考えています。

例えば、新しい製品であるPeopleWork 福利厚生のサービスであれば、今までのパートナー企業である採用コンサル系の会社とは多少マッチしない部分もあるかと思います。弊社では、サービスを2ヶ月に1回のペースで出しているので、その都度適したパートナーを開拓するように意識しています。こうしたパートナーの開拓はこれからも続けていく予定です。

また、これからパートナービジネスを運用していく中で、一番の課題がアクティブ化の向上だと思っています。

現状は自発的に動いていただいているパートナー企業が多いですが、契約者数が多くなるにつれ、アクティブでない企業も出てくると思います。このようなパートナー企業をアクティブにしていくためにパートナープロップを活用したいですね。

先ほどのお話でも上がってたように、育成が行える点は非常に価値がありますし、弊社のサービスを売ることができる人を増やすことを意識して活用していきたいです。

ー本日はご貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。