
課題
- 300社以上のパートナーを支援しており、ハイタッチ中心の運営が限界に達していた
- よく提案してもらえるアクティブパートナーと未稼働のパートナーで二極化していた
- パートナー担当者ごとの育成・稼働状況が見えておらず、「誰が提案できる状態なのか」「どこで止まっているのか」を把握できていなかった
- 電話・メール・複数ツールでの運用により、対応漏れ・送付漏れ・情報分散が発生していた
- 案件管理をExcelとCRMの突合で行っており、リアルタイムで案件状況を把握できていなかった
- どのパートナーが稼働しているの
導入理由
- 電話・メール・複数ツールに分散していたパートナー対応を一気通貫でPartnerPropで一元化し、対応漏れや属人化を解消したかった
- 数百社規模のパートナーを、2名体制でも継続的に支援できるスケーラブルな運営基盤が必要だった
- 未稼働のパートナーに対して全社を支援することができず、ハイタッチだけでは限界があったため、オンボーディング・情報配信・問い合わせ対応などをテックタッチ化したかった
- パートナー担当者単位で「育成状況」「活動状況」「案件進捗」を可視化し、支援優先順位を判断できる状態を作りたかった
- パートナーが必要な情報へすぐアクセスできる環境を整備し、営業活動が止まらない状態を構築したかった
- CRMと連携し、案件情報やバッティング状況をリアルタイムで共有できる環境を実現したかった
導入効果
- 月間受注数千件超: たった2名のアライアンス担当者で実現
- パートナー稼働率60%: ——非常に高い稼働率
- パートナー担当者単位で、育成状況・トレーニング受講・資料閲覧・問い合わせ履歴をモニタリング可能に
- パートナーがポータル上で必要情報へアクセスできるようになり、営業活動のスピードが向上
- CRM連携により、案件状況・バッティング状況・配送ステータスをリアルタイム共有可能に
- 業務工数削減を実現し、営業・アライアンス担当者が本来注力すべき支援業務へ集中できる体制を構築 (など一部抜粋)
「Airペイ」「Airレジ」をはじめとする10以上の業務支援ツールを展開し、日本国内でもトップクラスのパートナー経由売上比率を誇るリクルート社。現在は、地域商社・会計事務所・大手リセラー・地銀・信金など300社のパートナーと連携し、数千件を超える受注創出を実現しています。しかし、その裏側では、電話・メール・複数ツールによる煩雑な対応や、300社を支援する属人的な運営に限界を感じていました。
「ハイタッチだけでは、全パートナーに平等で質の高い支援を届けられない」
そうした課題に対し、同社が取り組んだのが、PartnerPropを活用した“パートナーチャネルの仕組み化”による支援体制の構築です。その結果、数百社規模のパートナーネットワークをPRMによって仕組み化・自動化し、従来は十数名規模で行っていた運用を、現在では2名体制でも推進できる環境を実現。さらにはパートナーチャネル経由で数千件を超える受注創出にもつながっています。今回は、リクルートのアライアンス担当者に、PartnerProp導入の背景から具体的な運用体制、そして今後の展望まで詳しく伺いました。
300社規模のパートナー運営で、電話・メール・複数ツール管理が限界に
ー まず御社のサービスついて教えてください。

浅井:Airペイ、Airレジ、Airオーダー、その他合計10以上のビジネスツールを提供しています。決済や経費精算、受発注など、様々な業務課題を解決するツール群ですね。
日本国内でパートナービジネスを展開する企業の中では、僕らの会社がパートナー経由の売上比率が高いと自負しています。多くの企業が直販メインですが、私たちはパートナー経由の売上を重視してきました。
ー パートナーネットワークは、どのような企業で構成されていますか?
浅井:実に多様です。地銀、信金といった地域金融機関、会計事務所、大手リセラー、商社、販売代理店、ディストリビューターなど、ビジネスパートナーのタイプは非常に幅広いです。社数でいうと約300社以上がパートナーとして存在しています。
ー 300社のパートナーを、これまではどのように管理していたのでしょうか?
浅井:これまでは電話、メール、kintone、など様々なツールを使い分けていました。パートナー対応が分散していて、一元管理ができていない状態でした。
対応漏れも頻繁に発生していました。例えば、お知らせをメールで送ったつもりが、一部のパートナー様に届いていなかったり、開封状況が把握できていないなどの問題が日常的に起きていました。

ー 単に管理ツールが分散していたというより、支援そのものの限界が見えていたのですね。最大の課題は何だったのでしょう?
高橋:そうですね。ハイタッチだけでは、全パートナーに平等で質の高い支援を届けられないと感じていました。十数名のアライアンス担当者で300社以上のパートナーに対応するのは、限界に達していましたし、パートナー側も同じ問い合わせ一つにとっても質問をしなければならない状況に陥っていたんです。例えば、「Airペイの導入方法は?」「Airレジの機能は?」といった基本的な質問なども、その度に同じ説明を繰り返していました。
パートナー担当者の稼働状況についてもパートナーが何をしているのか、支援が必要なのかが不明確だったんです。結果として、限られたリソースである十数名の担当者が、非効率に動かざるを得ない状態になっていました。
テックタッチとハイタッチを組み合わせ、“誰もが高い支援を受けられる”体制へ
ー パートナーに対して、十分に支援をすることができていなかったのですね。その課題を解決するために、PartnerPropを利用してどのような支援体制を作ったのでしょうか?
浅井:ハイタッチだけでなく、テックタッチと組み合わせることで、「全てのパートナー」に対して品質の高い支援を提供する環境を実現しようと考えました。
これまでは属人的なハイタッチに頼っていました。そこで、PartnerPropを使うことで、テックタッチで自動化できる部分は自動化していきました。例えば、新機能情報の配信、オンボーディングメール、動画コンテンツの配信。こういった定型的な対応は、テックタッチで自動化しました。
その一方で、パートナー企業に寄り添ったハイタッチは手厚く行う。パートナー担当者別に対峙して、「このパートナーには何が必要か」を判断し、必要な施策を打つようになりました。

ー つまり、すべてを自動化するのではなく、人が向き合うべきところに時間を使えるようにしたということですね。それによって、何が変わりましたか?
浅井:営業担当の属人的支援から、データドリブン支援へシフトしました。
PartnerPropで「このパートナーの稼働状況はどうか」「どのセクションの対応が遅れているのか」「どのパートナーが支援を必要としているのか」といった情報が見えるようになりました。それをベースに、担当者が判断して対応するようになったのです。
その結果、大幅に工数が削減され、2名の担当者で月間数千件超の受注を支える体制が可能になりました。これは、複数ツール管理が一元化されたこと、パートナー活動が見える化されたこと、テックタッチで自動化できたこと。これらが全て揃ったからこそ実現できた成果だと思います。
リクルートのELG戦略に迫る
ーありがとうございます。今回は、ELGを最前線で実践されている リクルート様に、「ELGモデル」の各STEPごとに、具体的な取り組みについてお話を伺っていきます。

STEP オンボーディング——300社のパートナーに同じレベルの教育を届ける
ー まずはパートナー育成(オンボーディング)についてです。パートナーに対して、どのような育成環境を整えているのでしょうか。
高橋:300社全てをハイタッチで育成することは、現実的ではありません。例えば、パートナー様からお客様への提案相談をいただくケースです。これまではパートナー様から問い合わせを頂き、必要な資料を共有していたので、パートナー様がお客様へ提案するまでのリードタイムが1・2日かかり、提案機会を逃していました。そこで、パートナーサイトを構築し「パートナー様が必要な時に必要なコンテンツをいつでもを入手できる」状態を構築しました。これにより今まで逃していた提案機会を逃さない仕組みを構築できました。

※画像はデモ画面です
高橋:次のステップとして、資料共有ポータルだけでなく、販売するために必要な動画やテストを踏まえたeラーニングを作成しました。初回はオンラインで勉強会形式の研修を受講します。その後、テストと研修動画を整備しています。

※画像はデモ画面です
ー 実際にパートナー様は、eラーニングを受講してもらえるのでしょうか。
高橋:もちろん注力商材として取り扱っていただいているパートナー様は積極的に受けて頂けました。一方で未稼働の「ニーズがあったら紹介いただけるパートナー様」に、いかに受講いただき、サービス理解を深められるかが問題となっておりました。上手くいった方法として「トレーニングを受講することをパートナー契約の条件にしており、合格しないとパートナーとして活動できない仕組み」にすることです。個人単位での進捗管理も行っていますし、eラーニングの受講を依頼しています。
何度も同じ説明をするのではなく、一度作成した研修コンテンツを全パートナーに届ける。そうすることで、誰もが同じレベルの教育を受けることができるようにしました。
この体制が整ったので新規パートナーの募集も継続して行うことができていますし、新規パートナーにも同じオンボーディング環境で学んでいただいています。
メール配信——送付漏れを防ぎ、情報浸透度まで可視化する
ー オンボーディングを行う中でコミュニケーションやメール配信も非常に重要な点だと思います。この体制について、導入前後で変わった点はありますか?
浅井:これまでパートナー様への新規キャンペーンや新機能のリリースについては、営業担当から電話やメールなど、複数のツールを使って情報発信していました。そのため、パートナー様に合わせた情報をカスタマイズできなかったり、メール配信でのミスや送付先ミスが頻繁に発生していました。
PartnerPropのメール配信機能を利用してからは、キャンペーン情報などを一元配信できるようになりました。
さらに、開封ログや資料閲覧ログを追跡できるようになり、パートナーの誰まで情報が浸透しているかが可視化できるようになりました。
その結果、送付先のミスが無くなりましたし、入社・退社の際に生じる最新メールアドレスの管理も楽になりました。これまではメールアドレスのミスが発生していましたが、その問題もPartnerPropで解決できました。

※画像はデモ画面です
ポータル × 問い合わせ——営業サポートの負担を大幅に削減
ー 新しい機能ができても効率よく情報共有できますね。パートナー担当者からの問い合わせについては、どのように支援されていますか?
浅井:これまでは営業担当者が個別に対応していたため、営業担当の忙しさによっては連絡が遅れてしまい、営業機会を逃してしまっていました。導入後は、パートナー担当者がベンダーの営業担当に質問しなくても、いつでも必要な資料を取り寄せできる状態を整備しました。わからないことがあれば、ポータルで資料を見つけられるようになっています。

※画像はイメージです
それでも不明点がある場合にはベンダー担当者へ問い合わせできますが、その問い合わせをチケット化して、担当者ごとの回答状況をモニタリングしています。問い合わせのチケット管理により、パートナー担当者の質問にすぐ回答できます。競合よりも早いスピードで回答できる状態を構築し、競合優位性を獲得しました。
毎日何件もの問い合わせをもらっていますが、ステータスごとに、その問い合わせが完了しているのかどうかが一目瞭然です。社員の回答状況のモニタリングにも使用しています。
ー パートナーが学びやすく、質問しやすい環境が整っていますね。
STEP アクティベーション——案件申請を自動化し、パートナーがすぐ動ける状態へ
ー 次のSTEP 販売活動開始 / アクティベーションについてです。パートナーとの案件情報管理について、どのように変わりましたか?
高橋:これまではパートナー企業別にExcelを交換し、自社のCRMと突合を週次で対応していました。パートナー様の視点だと弊社のCRM上の情報が必要で、私たちとしてもパートナー様の営業情報を必要としていました。自社のCRMとPartnerPropを連携することにより、パートナーがリアルタイムで案件状況を把握できる状態を構築しました。結果、リアルタイムで「バッティング状況」「受注ステータス」「申込後の審査情報」「機器の配送ステータス」などを把握することができ、パートナー様からも「これまでよりもリアルタイムでお客様に提案ができ営業活動がしやすくなった」とお声をいただいています。また、私たちの視点でも、パートナー様の各提案状況をパートナー担当者単位で把握することができ、今困っている担当者様を特定し適切な支援をすることができています

※画像はデモ画面です
STEP リテンション——企業単位ではなく、担当者単位で育成状況を見る
ー 最後に稼働活性化・標準化 / リテンションです。まずパートナーの育成状況について、どのように把握していますか?
高橋:これまではパートナー企業の受注実績は把握できる一方で、「パートナー担当者別」「受注よりも前の指標」などの先行指標を把握しきれていませんでした。結果、パートナーから受注報告を頂いてから初めて案件を把握し、適切な支援をしきれていませんでした。
PartnerPropで収集した資料の閲覧ログ、トレーニング受講履歴、問い合わせ履歴、案件情報などが、全てパートナー企業だけでなく、パートナー担当者にデータとして紐付くため、パートナー企業単位から、パートナー担当者単位のデータ化ができるようになりました。その結果、パートナー様の個人単位で状況が見え化し、「今誰を支援すれば良いか?」がわかり、支援の優先順位を付けられるようになったんです。
またちょうど今、運用を整備しているのが更に支援を自動化していくことです。例えば、パートナー担当者様が案件を登録すると、その業界に応じた顧客事例と提案内容を自動でメール配信する運用です。
配信トリガー機能を活用することで、パートナーに対してお客様に合わせた事例や提案内容のメールを予めセットし、パートナーに活動して欲しいことを自動的に担当者別に提案・リマインドする体制を整えようと考えています。
ーありがとうございます。PartnerPropの活用は、単なる機能導入ではないですね。オンボーディング、メール配信、問い合わせ対応、案件管理、担当者別モニタリングなどをつなげることで、支援体制そのものを変える取り組みだと感じました。
2名体制で数千件超の受注を創出。テックタッチ × ハイタッチで、300社以上のパートナー支援を仕組み化
ー まとめると、導入後パートナー様への支援体制はどのように変わりましたか?
高橋:ハイタッチの支援だけでなく、テックタッチの支援と組み合わせることで、全パートナーが高い支援を受ける環境を実現しました。これまでは属人的なハイタッチ営業に頼っていまい、今支援すべきパートナー様への対応が漏れていたり、営業のリソースが属人的な活動に留まっていました。しかし、PartnerPropを使うことで、パートナー様の活動を分析できるようになり、貴重な営業担当のリソースを、「今支援すべきパートナー様」の優先度を立てて対応することができています。またテックタッチで自動化できる部分は自動化することで、少ない人数でも全てのパートナー様への支援を実現しました。

ー改めて、導入後の具体的な成果を教えていただいてもよろしいでしょうか。
高橋:パートナー担当者2名という限られた体制で、月間数千件を超える案件創出を実現できたことは、大きな成果だと思います。
また、稼働状況を確認できるようになった点も、導入後の大きな変化です。元々注力パートナー様のみ活動頂いていたのに対し、現在では既存のパートナー様のうち約60%にあたるパートナー様に活動いただいていることがわかっています。もし導入していなければ、そもそも各パートナーが稼働しているのかどうかを把握すること自体が難しかったと思いますし、稼働率の向上もできていなかったと思います。
加えて、案件数の母数を増やす上で重要となる「育成完了率」を測定し、改善していくこともできませんでした。育成完了率は、受注を増やすための非常に重要なKPIです。どれだけパートナー担当者が教育を完了し、実際に提案できる状態になっているのかを可視化し、改善につなげられるようになったことは、大きな変化だったと思います。

テックタッチで定型業務を効率化し、アライアンス部が本来注力すべき業務へ
ー案件創出の成果に加えて、テックタッチによる業務効率化の効果もあったのでしょうか。
高橋:
はい。複数のツールに分散していた情報を一元化し、パートナーの活動状況を可視化できるようになりました。さらに、これまで人手で対応していた定型業務をテックタッチへ移行したことで、アライアンス部全体の業務負荷を軽減できています。
導入にあたっては、まず、どの業務にどれだけの負荷がかかっているのかを洗い出しました。そのうえで、PartnerPropの導入によって、どの業務をどこまで効率化できるのかを事前に整理しました。実際に導入してみても、想定していた通りの効果が得られています。
業務の洗い出しにおいて特に意識したのは、代理店の売上や成果に直接つながる業務と、定型化・自動化できる業務を切り分けることです。個別対応を必要としない業務はテックタッチに移行し、人が介在すべきパートナー支援や施策の企画にリソースを振り向ける。そうした体制を整えたことで、アライアンス部が本来注力すべき仕事に集中できるようになりました。
今後の展望——パートナービジネスさらなる成長へ
ー 最後に、今後のパートナービジネスの展望をお聞きしてもよろしいでしょうか。
浅井:PartnerPropによって工数削減や支援の仕組み化を実現できたことで、新規パートナーの募集にも継続的に取り組みたいと考えています。現在では、「どのようなパートナーであっても、しっかり支援できる環境が整っている」と、自信を持ってお伝えできます。これは間違いなく、PartnerPropを活用しながら、これまでお話ししてきたような支援体制を構築できているからこそだと感じています。
導入後は、「全てのパートナーが一定以上の支援を受けられる環境」を整えられたことで、以前よりもパートナーとの信頼関係が強くなった実感があります。これからも、テックタッチとハイタッチを融合させながら、支援体制そのものをさらに進化させていきたいですね。
ーありがとうございます。同じような課題に取り組む担当者へのメッセージもお願いいたします。
高橋:まず成功事例や営業ナレッジをパートナー様へ共有し、それをひたすら愚直に実践していくことが大切だと思っています。その結果、パートナー様の興味を引き出すことができ、これまで興味を持って頂けていなかったパートナーの担当者様に、提案イメージを想起することができます。
さらに重要なのは、人がやるべき仕事と、人がやらなくてもいい仕事を切り分けることです。限られたリソースを最大限活用するためにも、自動化できる業務は徹底的にテックタッチへ移管する。その結果、営業やアライアンス担当者は、本来注力すべき渉外やパートナー支援に集中できるようになります。
売上に直結する業務と、そうではない業務を明確に分け、誰でもできる業務は仕組み化する。そうすることで、組織全体としてより強いパートナー支援体制を作れるのではないかと思っています。
ぜひPartnerPropを活用して、パートナービジネスの仕組みづくりに取り組んでいただければと思います。
ー本日はありがとうございました。




