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契約だけでは終わらせない。現場で磨いた「支援の型」が導く共創の実現法則

株式会社DIGIYELL 代表取締役 CEO 高桑 慎介

高桑さんは現在47歳。キャリアのスタートはベンチャー企業。

入社後は、加盟店の新規開拓からアフターフォローまで営業の全プロセスを経験。クラブネッツに営業担当として参画し、東日本の営業本部長、事業本部長を経て、同社の分社化に伴い子会社の社長に就任。株式会社バリューワンの代表取締役として約9年間、事業を牽引されました。

株式会社SHIFTへグループインし、引き続き邁進するという選択肢もありましたが、クライアントに近い立場で支援したいという思いと、経営者仲間や同僚の後押しで株式会社DIGIYELL(デジエール)を設立。

「中小企業の成長をDXや人の力で後押ししたい」というビジョンを掲げて、DXツールの推進や導入後のサポートを行なっています。また、パートナービジネスにおける実践的な知見と経験を活かしながら、企業の様々な経営課題に寄り添い、長期的な価値提供を行うことを目指しています。

定例ミーティングやロープレ、研修等の手厚いサポートで着実に結果を出してきた、パートナービジネスの実体験

ー現在、大企業からベンチャー企業に至るまでがパートナービジネスに取り組む中で、高桑さんにとって、パートナービジネスはどのような役割を持つ取り組みなのでしょうか。

メーカーやベンダーは会社として、事業を伸ばしていく為に直販、アライアンス(代理店やOEMなどの展開)M&Aなどを展開し、戦略的に会社を成長させていく事が多いと思います。その中の一つの施策として、パートナービジネスは(アライアンス)とても重要な役割を担っている取り組みだと思っています。

―なるほど、ありがとうございます。その中で、パートナービジネスに着手した企業が「契約はしたが動かない」という課題を抱えるケースも多いようですが、その難しさはどこにあるのでしょうか。

私自身が、且つて仲間達と100社以上の業界やエリアに強い代理店、OEM先の開拓や共同事業などを展開し、最終的に会社の収益の半分以上をパートナーの協力を得て作ってきた為、その成功体験や苦労、失敗体験も踏まえて様々な難しさがあると感じています。

パートナービジネスの難しさは、やるべきことが非常に多く、それを継続的に整備し続ける必要がある点にあります。パートナーを育成し、関係を築き維持するには、戦略の策定、目標・予算の共有、研修、営業体制の整備、受注フローやカスタマーサクセス支援など、多面的な対応が求められます。こうした仕組みが整って初めて、パートナーが早期に成果を出し、収益化に向かいやすくなります。

運用面では、定期的なミーティングや個別の質問対応、情報共有の仕組みづくりも欠かせません。特定の担当者に情報が偏らないよう、ノウハウや成功事例を蓄積・展開できる体制を整えることが重要です。また、常に知識をアップデートし、変化の多い組織や戦略、人員の入れ替えに柔軟に対応する必要もあります。

ベンダーとパートナーはともに変化の中で動く存在です。だからこそ、担当者に依存しない仕組みを構築し、パートナーの現状や課題、ベンダー側の戦略変更、情報の行き届き具合を互いに確認し合うことが不可欠です。信頼関係を築き、長期的な協業体制を維持することが、パートナービジネスを安定して推進していくうえで欠かせないと考えています。

―ありがとうございます。この難しさの中で、高桑さんはどのようにパートナービジネスに取り組んでこられたのでしょうか。

先ほど申し上げた内容も含め、様々な課題に向き合って取り組んできました。

パートナー分野は、経験者も少なく、とても時間やマンパワーがかかります。その中で、自社の成功モデルを可視化し、再現性のある仕組みとして整備することで、様々なパートナーが活動しやすい体制を構築しなければなりません。

具体的には、製品を扱うパートナーの開拓、正しい知識の共有、営業環境の整備、継続的な導入支援を行い、変化する各社の組織や戦略に対応しながら体制を維持・向上させなければいけません。試行錯誤の中で、特に私が意識してきたのは3点です。

1つ目は、自社の製品が、販売しやすいような環境にあるか、クライアントに必要とされるサービスか、パートナーが拡販しやすいサービス、環境かを見直し、研磨すること。

2つ目は、パートナー環境の整備、可視化できる事、仕組化できる事、DX化できる事など、正しい情報を把握したり、情報が行き渡る持続可能な環境を整えること。

3つ目は、DXツールで環境を整えるだけではなく、自社での事例を増やすこと、パートナーが戦える武器を増やすこと

この3点がとても大切かと感じています。

マンパワーがかかるパートナービジネスにおいて、パートナープロップのデータの可視化、育成の可視化ができる点やフォローがチャットでできる点など、「あればいいな」と思っていた機能が全てあったツールに共感した。

―ありがとうございます。継続的かつ、現場視点でのサポートが、パートナービジネスを推進する上で非常に重要だと改めて感じました。

パートナービジネスを推進させ、ビジネスを拡大させることができれば、会社の利益が格段に上がる一方で、「パートナープロップ」のようなツールがなければ、マンパワーがとてもかかるのがパートナービジネスだと思います。現に、私も定例ミーティングや育成等で非常に工数がかかっています。

―そうですよね。非常に工数がかかるという意見には納得です。

アライアンス分野(代理店、OEMなどの環境)に関しては、まだまだ属人的で課題やお困りごとが沢山眠っていると感じています。

知人から紹介を受け、井上代表とお話しした際、パートナープロップは、かつて私自身が抱えていた課題を解決できるツールだと強く感じました。私が100社以上の販売パートナーを開拓・運営していた経験と重なり、現場での苦労や悩みを含めて、我々自身が苦しんでいたものが解決されていることに非常に驚きました。

具体的には、データの可視化、育成の可視化ができる点が素晴らしいと思います。企業の担当同士のやり取りの履歴・教育が行きわたっているか、人の出入りなどはブラックボックスの企業がほとんどだと思います。また、誰が製品の理解があるのかや営業の理解があるのかを見える化できる点も見えない情報だと思います。

実際に前職では私達自身も情報がブラックBOX化しており、随時確認することも困難でしたし、仮にしようとしても、全て電話や直接といった工数がかかるものでした。

しかし、パートナープロップを利用することで、この情報が全て見えるようになります。その他にも代理店の営業側からツール・情報を取りに行くこともできることや、今まではアナログで電話・メール・定例会しかなかったが、パートナーに対するフォローをチャットでできること、インセンティブ設計もできる点など、私がパートナービジネスをしていた時に、「あればいいな」と思っていた機能が全てあるツールになっていると思います。様々な課題、ブラックボックス化が存在しますが、(データ可視化、育成、コミュニケーケーション)などの領域課題をDXを通じて解決していくサービスだと認識しています。

―ありがとうございます。高桑さんにそうおっしゃっていただけるのは大変光栄ですし、パートナープロップの価値をしっかりご理解いただけていることが何より嬉しいです。

前職のパートナービジネスや様々な事業をしている中で、自分自身で「事業の成長に向けて頑張っている人を応援したい」という思いから、株式会社DIGIYELLを創業

―こうしたご経験や気づきが、現在の株式会社DIGIYELL創業につながっていると思いますが、創業に至ったきっかけを改めてお聞かせください。

株式会社クラブネッツでは1営業マンから営業の責任者、事業責任者、株式会社バリューワンでは経営者や上場準備、上場企業のグループ会社の社長まで本当に色々な経験をさせて頂きました。商材やサービス立上げ、営業チーム、事業本部、パートナー環境などの構築、会社設立、組織作りなどを経験させて頂きました。グループの上場準備から上場グループイン、合理化の為の合併などがあり、いい意味で一区切りついたと感じました。

上場グループに残らせていただく選択肢もありましたが、私はやはりベンチャーが好きで、自分たちの力で会社を大きくしたいと思えたことがきっかけです。ここから先はクライアントにより近い存在で支え、寄り添えるよう、自分達の力でチャレンジし未来に向かい進んでいきたいと率直に思いました!

あとは共に学び共に成長してきた経営者仲間や前職の仲間達も温かく背中を押してくれたのも意思決定のきっかけです!

そのようなきっかけで中小企業の成長をDX化やコンサルティングを通じて伴走しながら応援したいという思いから株式会社DIGIYELLを設立致しました。

―なるほど、ありがとうございます。貴社のビジョンについてもお聞きしてよろしいでしょうか。

当社のビジョンは「人と社会にYELLを!目指す未来を作る挑戦を一緒に。」です。

このビジョンには、次の3つの想いが込められています。

ビジョンを作るにあたり、1つめは、退任を決めた後、発表できるようになって、様々な方達から、会社を成長させていく事や経営課題の解決、持続可能な仕組化や事業成長、営業組織の強化、代理店環境の構築など手伝ってほしいと有難い事に声をかけて頂きました。

その際、必要として貰う事、支える事、寄り添う事などを通じて、貢献しながら共に成長できる事に喜びを感じました。

2つ目は、頑張っている人達を応援する事や一緒に伴走する事で自分達もやりがいがあり、元気が出て、勇気も貰える。そういう人達とご一緒できる環境に身をおきたいと感じた事です。

3つ目は、まだ少人数ですが、共に働く仲間と意見を出し合い、大切にしていく事を話し合い、決定させて頂きました。

前職でも大切にしていた事、目指していた内容も含めてビジョンに設定させて頂きました!

ーありがとうございます。おそらく、2つ目の思いは、パートナーとの定例会にも現われているのではないかと思います。現場に出て、サポートする高桑さんの思いや姿勢は非常に素晴らしいと思っておりますし、様々な企業からの信頼が得られている理由だと思います。

ありがとうございます。私自身、誰かに必要としてもらうことが非常に好きですし、その点を意識している結果、今の動きができていると思います。

企業のDX化を支援する「SASAYELL」と、企業の経営課題や営業の仕組み化を支援する事業「YORISOU」の二つの事業を行なっている

―なるほど、ありがとうございます。高桑さんの想いが込められた、素晴らしいビジョンだと感じました。では次に、現在の事業内容や製品・サービスについてお聞きしてもよろしいでしょうか。

現在は2つの事業を運営しています。DXツールの提供とその運用ご支援とコンサルティング(顧問、コンサル、アドバイザー)を通じて、クライアントの成長に伴奏しています。

1つ目の事業はSASAYELL(ササエール)です。これはDXツール(プロダクト)とその支援業務を通じてクライアントの成長や課題解決を支えていく事業です。

中小企業の事業成長に必要且つ、クライアントの課題を解決できるプロダクトを検討している中で、まずは今市場で注目を浴びているパートナーマーケティングツールであるパートナープロップを扱わせて頂いています。

この分野は経験者なども少なく、知見もある程度必要な為、我々としては単にツールの提供にとどまらず、代理店環境の全般的な事のご支援が可能です。

アライアンス分野(代理店、OEMなどの環境)に関しては、まだまだ属人的で課題やお困りごとが沢山眠っていると感じています。

メーカー、ベンダー様のサービスを代理店環境を通じて拡販したい際に、様々な課題、ブラックボックス化が存在しますが、(データ可視化、育成、コミュニケーケーションなど)の領域課題をDXを通じて解決していくサービスだと認識しています。

私自身が、且つて100社以上の業界やエリアに強い代理店、OEM先の開拓や共同事業などを展開し、最終的に会社の収益の半分以上をパートナーの協力を得て作ってきた為、その成功体験や失敗体験も踏まえて、パートナープロップのサービスと共に、支えていきます。

それ以外は、これから更に、真に求められていき、お役に立てるようなサービスを開発していきます。

2つ目は「YORISOU(ヨリソウ)」です。こちらは、経営顧問やコンサルタントとして、経営者や企業に伴走しながら経営課題を解決していく事業です。事業立ち上げ、営業部門の強化、代理店環境の整備、人事領域(採用要件の整理、面接、制度設計)など、多岐にわたる支援を行っています。

ー詳細にお話いただきありがとうございます。ちなみに、このSASAYELLはどのような企業に適していると高桑さん自身考えますでしょうか。

成長志向の企業に非常に適していると思います。また、その中でも組織が確立されていない企業や、責任者が足りていない企業にとっては非常に適していると思います。

「SASAYELL」は「パートナープロップ × 伴走型コンサル」という構成で、ツールの提供だけでなく、パートナービジネス全体の戦略立案から導入、運用まで支援しています。この分野は経験者が少なく、一定の知見が必要な領域ですので、現場経験に基づく実践的な支援が、企業の成長にしっかりと寄り添えると考えています。

DIGIYELLではツールの提供+パートナー環境を成長させる仕組みづくりやサポートを伴走しながらご支援しています。各社ごとの課題なども多々あるかと思います。課題の特定から必要であれば、遠慮なくご相談ください。

パートナービジネス「経験不足」による責任者クラスの人材不足をSASAYELL × DXツールで支え、取り組みの推進と成果の最大化を目指す。

ーなるほど、ありがとうございます。この責任者が足りていないという話に通ずる部分があると思うのですが、多くの企業が抱える課題として、なぜパートナービジネスの分野での幹部人材がいないのでしょうか。

パートナーのマネジメント・幹部人材がいないのは、「経験不足」が多いと思います。現場に強いだけではなく、総合的な能力が求められるために人材が不足してしまうのだと思います。あらゆる分野で経営と一緒になって推進していく必要があるのではないかと考えています。パートナーの領域はそれくらい難しいということだと思います。

パートナーに関わらず、DXツールによる効率化、マネジメントの権限移譲と仕組み化、この2つの掛け合わせが大事だと考えています。仕組みを作ることに対して、弊社のSASAYELLを使っていただくと、その点が解決されると思います。

―ありがとうございます。「パートナープロップ」の導入効果を最大化する上でも、貴社の支援は非常に心強いです。また、他のツールを導入した後も、より良い運用環境を構築するうえで、SASAYELLが担う役割は大きいと感じています。

株式会社DIGIYELLの今後の展望

ー高桑さんの意見に対して、本当にその通りだと共感しましたし、その中で貴社の事業は非常に素晴らしいと思いました。その上で今後の貴社の展望についてもお聞きしてよろしいでしょうか。

少し先の展望については、我々ならではの事業を増やしていきたいと考えています。ただ、まずは地に足をつけて成功事例を増やしたいと思います。DIGIYELLを創業した目的は一貫しています。中小企業を応援していきたいという思いが強くありますので、これを実際に叶えていきたいです。例えば、1つ目の事業のYORISOUはもっと伴走型で進めていきたいです。2つ目の事業のSASAYELLではDXツールを使いながら、弊社ならではのサポートをし、事業を伸ばしていきたいと思います。

また想いに共感頂ける仲間を今後は集めていきたいと考えています!

PRMツールを活かした明確な戦略と、その戦略を再現可能にする仕組みづくりが、パートナービジネスの発展において重要なポイントになる。

ー素晴らしいですね。ありがとうございます。最後になりますが、パートナービジネスを進める方や、これから始める方にメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。

パートナービジネスは、今や多くの企業にとって成長の柱となりつつあります。しかしその一方で、「再現性が見えづらい」「担当者のマンパワーに大きく依存してしまう」といった課題を抱えるケースも少なくありません。

ベンダーにとって、パートナービジネスの目的はシンプルです。顧客層を拡大し、より広い市場へとリーチすること。一方、代理店側が求めるのは、既存のクライアントに提供できる有用なプロダクト、あるいは新規開拓の糸口となるような戦略的商材です。

つまり、双方にとっての「出会いの質」がパートナーシップの成否を大きく左右します。ベンダーはただ契約して終わりではなく手厚くサポートを行えるか、寄り添うことができるかが非常に重要になると思います。

また、海外のPRM(Partner Relationship Management)市場はすでに18兆円規模にまで成長しています。データを活用し、パートナー支援業務を効率化・可視化する土台を整えることが、国内市場でも大きな伸び代をもたらすと考えています。

パートナービジネスを推進し、ビジネスを拡大するためには、PRMのようなDXツールを使用した戦略とそれを仕組み化していく必要があります。これまでの知見を活かし、弊社としては、仕組み化の部分やサポートでパートナービジネスがよりスムーズに、そして力強く前進できるよう全力でご支援させていただきたいと思っております。

ー本日はありがとうございました。

最後に高桑氏が代表を務める会社DIGIYELLの公式サイトはこちら

>パートナービジネスを科学し仕組みにするPRMツール「PartnerProp」

パートナービジネスを科学し仕組みにするPRMツール「PartnerProp」

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