アライアンス・代理店運営に携わる人のためのメディア-PartnerLab。最先端の情報をお届け。
ディストリビューターとは

ディストリビューターとは?仕組みや代理店ビジネスでの活用方法を紹介!

  • 2023年3月26日
  • 2023年7月9日
  • 代理店
  • 2399view

ディストリビューターという言葉を聞いたことがありますか。

耳にしたことがあるかもしれませんが、具体的な役割やビジネスモデルを詳しく理解している人は少ないかもしれません。ここでは、ディストリビューターとは何か、その重要性と役割について解説します。

ディストリビューターとは

ディストリビューターとは、製造業者が製造した商品を大量に購入し、小売店などに販売する仲介者のことを指します。一般的には、製品のロジスティクス、販売、マーケティングに関する一連の役割を担っています。商品をエンドユーザーに届けるための重要な役割を果たしており、製造業者と小売店、エンドユーザーとの間を繋ぐ重要な存在と言えるでしょう。

ディストリビューターの概要

ディストリビューターは、製造業者から商品を大量に購入し、それをさらに小売業者や企業へ供給する役割を果たします。そのため、製造業者と顧客の間の橋渡し役となります。製品の販売、マーケティング、製品知識の提供、技術サポートなど、製造業者が直接顧客と接することなく、商品がエンドユーザーに届くまでのプロセスを一手に引き受けます。

ディストリビューターは、特定の製品カテゴリーや地域を専門に取り扱うことが一般的で、特定の市場や製品知識を持つことが求められます。このような特性から、ディストリビューターは製造業者にとって、特定の地域や市場へのアクセスを可能にし、その製品の売上を増加させる重要なパートナーとなるのです。

ディストリビューターのビジネスモデル

ディストリビューターというと、その役割や仕事内容を理解することは難しくないかもしれません。しかし、それらの実務活動がどのようなビジネスモデルに基づいて機能するかを理解することは、その業界全体をより深く理解する上で非常に重要です。

ディストリビューターのビジネスモデルは、一般的には「製造業者と小売業者あるいはエンドユーザーとの間の中間者」としての役割に基づいています。彼らは製造業者から大量の商品を購入し、それを小売業者やエンドユーザーへと分配します。ここでディストリビューターが利益を上げるのは、商品を製造業者から購入する価格(卸売価格)と、それを小売業者やエンドユーザーに販売する価格(小売価格)との間のマージンによるものです。

さらに、ディストリビューターのビジネスモデルは、単に商品を販売するだけでなく、サービスの提供も含みます。これは、製品の保証サービスやアフターサービス、技術サポートなど、製品を使用する際にエンドユーザーが必要とするサービスを含む場合があります。

また、ディストリビューターはしばしばマーケティングとプロモーション活動にも関与します。製品のブランディングや広告キャンペーンの管理、新製品の立ち上げ、特別なプロモーションイベントの開催など、製品の市場での成功を確実にするためには、ディストリビューターの貢献が不可欠です。

さらに深堀りすると、ディストリビューターのビジネスモデルは、彼らが取り扱う商品の種類、市場の規模と特性、地理的な位置、取引の規模など、多くの要素によって異なります。例えば、一部のディストリビューターは特定の製品カテゴリに特化している一方で、他のディストリビューターは多種多様な製品を取り扱うことがあります。

ディストリビューターとリセラーとの違い

ディストリビューターとリセラーは、どちらも製造業者から商品を購入し、エンドユーザーに販売する役割を果たしますが、その違いは彼らの取引の規模と関係にあります。

ディストリビューターは、製造業者から大量の商品を直接購入します。また、製造業者との契約により特定の地域や市場を担当し、販売、マーケティング、ロジスティクスを含む全体的な業務を行います。ディストリビューターは、一般的には、商品をエンドユーザーへ直接販売することはなく、小売業者やその他の事業者へ販売するのが主です。

一方、リセラーは、ディストリビューターや製造業者から商品を購入し、それをエンドユーザーに直接販売します。リセラーは主に小規模の事業者で、特定の製品やサービスをエンドユーザーに提供します。リセラーは製品のマーケティングと販売に専念し、通常はディストリビューターや製造業者から提供される製品知識や技術サポートを利用します。

結論として、ディストリビューターとリセラーの主な違いは、取引の規模と彼らが商品を販売する対象です。ディストリビューターは製造業者と小売業者の間を繋ぐ役割を担い、一方でリセラーは直接エンドユーザーに商品を販売する役割を果たします。

関連記事

代理店営業は、多くの企業が利用する販売戦略の一つで、製造業者と消費者の間に立つ代理店を通じて製品やサービスを販売する方法です。この戦略には、市場の拡大、リソースの効率化、リスクの分散など多岐にわたるメリットがあります。本記事では、代理店営[…]

代理店営業

ディストリビューターを介在するメリット

ベンダー(製造業者や製品供給者)がディストリビューターと組むことにより、様々なメリットが生まれます。これらの利点は、ビジネスの拡大、コスト削減、リスク管理に大いに貢献します。

1社との契約で多くの代理店と契約できる

ディストリビューターは、ベンダーが製品を多くの小売業者や代理店に届けるための主要な手段となります。特に、一つのディストリビューターと契約するだけで、そのディストリビューターがつながっている数多くの小売業者や代理店と間接的にビジネスをすることができます。これは、製造業者が直接数多くの小売店や代理店と取引するのに比べて時間とコストを大幅に削減することができます。これにより、ベンダーは主力事業に集中することが可能となり、製品の品質や新製品開発に注力することができます。

代理店管理コストを軽減できる

代理店との直接契約を持つベンダーは、契約の交渉、調整、管理などの業務に多大な時間とリソースを投じる必要があります。これは、ベンダーの財務負担や運営コストを増加させる可能性があります。しかし、ディストリビューターを通じて商品を流通させることで、これらのコストを大幅に削減することが可能となります。ディストリビューターは、これらの業務を一手に引き受け、ベンダーからの大量の商品を多くの小売業者や代理店に効率よく分配します。これにより、ベンダーは人的リソースや管理負担を軽減し、主要な業務への集中を可能にします。

大幅に販路を拡大できる

ディストリビューターを介することで、ベンダーは自身の製品を広範な市場に広めることができます。ディストリビューターは特定の地域や市場に深い知識と経験を持つため、ベンダーが自社製品を新たな地域やセグメントに効果的に販売するのを助けます。また、ディストリビューターは既存の顧客ネットワークを活用して新製品を市場に導入することができ、新たな販売チャンネルを開発するのに必要な時間とリソースを節約します。

また、ディストリビューターは製品の販売とプロモーションに関するマーケティング活動を支援することができます。これにより、ベンダーは製品の認知度を高め、最終的な売上を増加させることができます。

ディストリビューターの仕事内容

ディストリビューターは製品の販売と流通を担当するビジネスエンティティであり、彼らの仕事内容は多岐にわたります。その中でも、以下の項目に焦点を当ててディストリビューターの役割について掘り下げていきましょう。

ベンダー企業との契約を集める

ディストリビューターは、自社の製品群を拡充し、より多くの顧客ニーズを満たすために、さまざまなベンダー企業との契約を締結します。これは製品ラインナップを多様化し、各種の市場環境に対応するために重要な活動です。そのため、ディストリビューターは新しい製品やベンダーを常に探し続け、競争力を保つために製品ポートフォリオを更新していきます。

2次代理店の管理

ディストリビューターの主な役割の一つは、2次代理店の管理です。ディストリビューターは、製品を広範囲に流通させるため、多くの小売業者や2次代理店と連携をします。そのため、彼らは取引先の選定、契約交渉、商品の供給、そしてパートナーとのビジネス関係の維持に大いに関与します。これは広範なネットワークを管理し、多くの取引先からのニーズを調整することを必要とするため、コミュニケーションスキルと優れた組織管理能力が求められます。

顧客サポート

ディストリビューターは、製品の使用に関する問い合わせやクレームに対応する役割も担っています。これには、製品の設定や操作方法についての助けを提供する技術的なサポートや、返品や交換などのアフターサービスが含まれます。優れた顧客サポートは顧客満足度を高め、継続的なビジネスリレーションシップを構築する上で不可欠な要素です。

報告とフィードバック

ディストリビューターは、ベンダーに対して販売状況や市場の反応を定期的に報告する役割も担っています。これは製品のパフォーマンスを評価し、市場の傾向を理解する上で重要なプロセスです。また、ディストリビューターは自身の視点からベンダーへフィードバックを提供し、製品の改善や新製品開発に役立てることもあります。

ディストリビューター担当者に求められるスキル

ビジネスの成功には、その中心となる人々の能力が大いに影響します。特にディストリビューターの担当者は、さまざまなステークホルダーとの調整や、商品の流通をスムーズに行うという重要な役割を果たします。そこで今回は、ディストリビューターの担当者に求められる主要なスキルについて掘り下げていきたいと思います。

マネジメントスキル

ディストリビューターの担当者には、強いマネジメントスキルが求められます。ディストリビューターの業務は、サプライチェーン全体にわたる製品の流通を管理するため、計画立案から実行、そして監視まで、一連のプロジェクトマネジメントスキルが求められます。

また、多くのディストリビューターは大規模な組織であり、チームメンバーやパートナー企業と効率的に協力するためには、人材管理とリーダーシップスキルが不可欠です。これには、コミュニケーション能力や問題解決能力、そして時には衝突解決能力も含まれます。

営業スキル

ディストリビューターの担当者は、製品を市場に推進し、販売を増加させる役割を担っています。そのため、強力な営業スキルと説得力が必要です。これには、新たな取引先を見つけ、製品の利点を効果的に伝え、そして良好なビジネス関係を築くためのネットワーキングスキルや交渉スキルが含まれます。

さらに、顧客ニーズに対する理解や、顧客の購入決定を促すためのマーケティング戦略の構築も営業スキルの一部です。

市場調査と分析能力

市場調査と分析能力も、ディストリビューターの担当者にとって重要なスキルの一つです。市場の動向を理解し、競合状況を評価し、消費者の傾向を予測することで、ビジネス戦略を最適化し、製品の流通と販売を効果的に行うことが可能になります。

特に、データ分析スキルは現代のビジネス環境では非常に重要です。販売データや市場データを利用して、ビジネスの成功を予測し、改善策を策定する能力は、競争の激しい市場で成功するために必要不可欠です。

ディストリビューターの企業事例

ここでは、ディストリビューター企業の事例について紹介したいと思います。

関連記事

そもそもディストリビューターとは ディストリビューター(DB)は、「ディストリビューション(distribution)」がもとになった言葉です。 「分布・配布」という意味があります。 ディストリビューターの主な仕事として[…]

アパレル業界のディストリビューター

SB C&S株式会社

従業員数約1,800名
事業所数9拠点
代理店数12,500社
おもな代理店事務機販売店、地域総合商社Sler(システムインテグレーター)Nler(ネットワークインテグレーター)量販店ISP・携帯代理店
特徴ソフトウェアに強いソフトバンクグループ各社と連携通信を用いた商品、海外商品に強い

日本最大級のIT、IoT商材プロバイダーを目指し、メーカー・ディストリビューターの両面から最先端の商品やサービスの提供に積極的です。

モバイルアクセサリーを中心にIoT商品・サービス、PC周辺機器、ソフトウエアなどの多岐にわたり企画・開発も進めています。

ダイワボウ情報システム株式会社(DIS)

従業員数約1,600名
事業所数93拠点
代理店数19,500社
おもな代理店事務機販売店Sler(システムインテグレーター)量販店ISP・携帯代理店
特徴ハードウェアに強いイベント数が多いITビジネスポータルサイトやサブスクリプション管理ポータルを運営

全国約90の営業拠点があり、地域に密着した営業体制です。

「顔の見えるディストリビューター」を目指しており、顧客の要望に積極的に応えています。

商品やサービスを多く揃えているため、様々な組み合わせでの提供も可能です。

サポート体制も充実しており、IT環境に関するお悩みをワンストップで支援しています。

終わりに

ディストリビューターは、製品が製造業者から消費者へと届くまでの過程で重要な役割を果たしています。彼らは販売チャネルを管理し、市場ニーズを理解し、製品の流通と販売を助けることで、ビジネスエコシステム全体の一部となっています。彼らの存在がなければ、製品が私たちの手元に届くまでの道のりははるかに複雑で困難なものになるでしょう。この記事を通じて、ディストリビューターの役割と重要性について理解が深まったことと思います。

>パートナービジネスを支援するDXツール「PartnerProp」

パートナービジネスを支援するDXツール「PartnerProp」

CTR IMG