そもそもディストリビューターとは
ディストリビューター(DB)は、「ディストリビューション(distribution)」がもとになった言葉です。
「分布・配布」という意味があります。
ディストリビューターの主な仕事として、マーチャンダイザー(MD)やバイヤーが仕入れた商品をそれぞれの店舗に分配し、商品の在庫調整があります。
例えば、大阪、名古屋、東京に店舗があるとしましょう。
店舗がある場所の人口や気温、訪れる客層やトレンドは異なっています。
同じ商品を、同じ量で配布しても、必ず在庫状況に差が出てしまいますね。
それを調整するのはディストリビューターの仕事です。
各店舗の顧客属性や在庫状況などから、「どの場所に、どのアイテムをどれだけ配分するか」を検討し、在庫状況をコントロールします。
ディストリビューターという言葉を聞いたことがありますか。 耳にしたことがあるかもしれませんが、具体的な役割やビジネスモデルを詳しく理解している人は少ないかもしれません。ここでは、ディストリビューターとは何か、その重要性と役割について[…]
アパレル業界におけるディストリビューターの仕事内容
では、アパレル業界におけるディストリビューターの仕事内容を具体的に見てみましょう。
店舗への商品を分配指示
それぞれの店舗の規模や立地による顧客属性、ニーズなどを分析します。
この分析結果から、店舗別に商品投入計画の作成をします。
在庫切れや売れ残りが出ないように各店舗に適した商品を配分しなければいけません。
在庫状況から最大限の売上を支援するのがディストリビューターの大切な役割です。
つまり、ディストリビューターの判断次第で店舗の売り上げが変わると言っても過言ではありません。
在庫管理
計画を上回るヒットによって商品の在庫切れが起きてしまう可能性がありますよね。
その場合は他店舗から商品移動などを行い、在庫を調整します。
しかし商品が余っているから多店舗に横流しをするのではなく、調整を行う店舗のニーズを掴まなければいけません。
ニーズに合わせた管理をしないと余ってしまうからです。
商品の在庫調整は顧客属性や商品動向などを加味した上で判断する必要があります。
日頃から各店舗と密にコミュニケーションを取り、数字だけでは分からない現場の声から店舗の情報を蓄積しておかなければいけません。
自社倉庫の管理
商品の在庫管理やECのために、自社倉庫にて商品管理をしている企業があります。
自社倉庫では、気温や売上状況を見て一旦、店舗から引いた商品を保管しています。
B級品などの保管も自社倉庫です。
このような倉庫内にある商品を、店舗に再分配することもディストリビューターの仕事になります。
売上の分析
各店舗の売上状況やスタッフからフィードバックを受け、再度分析を行います。
この結果を次のシーズン商品や次年度の同じ季節での販売に活かさなければいけません。
細かい数字の分析を行う、スタッフとコミュニケーションをとる、プレス担当者との情報交換をするなど、常に商品の売上を考える必要があります。
アパレル業界におけるディストリビューターに必要なスキル
タスク管理能力
ディストリビューターは、数字の分析、スタッフやプレス担当者とのコミュニケーションなど多くのタスクを抱えています。
各店舗の売上金額や在庫数から、商品分配や在庫調整をしなければいけないため、常に分析をしなければいけません。
また、情報収集した数字と現場の声を分析し、それを次の販売施策に活かしていく必要があります。
これらの仕事を継続して行うので、タスク管理能力は必要です。
ディストリビューターは資料作成や情報収集、在庫管理などはPCを使って作業を行います。
ExcelをはじめとするOfficeソフトやSNSの利用、インターネットの効果的な活用など、コンピューターやインターネットなどのリテラシーが必要とされます。
PCの操作に慣れておくといいでしょう。
マネジメント能力
ディストリビューターは様々な情報や分析結果をもとに在庫調整を行うマネジメント能力が必要です。
洋服を販売している場合、1℃の気温変化だけでも売上が上下します。
例えば春物が売れる時期なのに寒い日が続くと冬物の需要が高いなどです。
ディストリビューターは、アパレル業界全体のトレンド情報だけでなく、気候などの細かい情報にもアンテナを張らなければいけません。
そしてこれらの情報を活かすセンスが必要です。
また、数字面だけではなく現場の声も収集することで、より分析・販売予測に正確さが生まれます。
コミュニケーション能力
ディストリビューターにはコミュニケーション能力が必要です。
各店舗のスタッフやプレス担当、倉庫のスタッフなど、ディストリビューターは多くの人と関わりながら仕事を進めなければいけません。
これができないと協力関係を築くことができない、情報不足などで正しい分析結果が出ないなど、様々な問題を引き起こしてしまいます。
業務上のやり取りばかりではなく、人との関わり合いを大事にできる人は各方面の人間関係を良好にして、スムーズに仕事を進めることができるでしょう。
アパレル業界におけるディストリビューターの求人事例
ここではアパレル業界におけるディストリビューターの求人事例を紹介します。
募集事例-1 RIVERFIELD株式会社
【仕事内容】
ECを中心としたアパレルブランドの仕入管理、発注から販売計画立案、Web、店舗のディストリビューション等。具体的には、
・売上、消化進捗確認、国内外からの商品仕入れ、在庫コントロール
・輸入に関わる業務及び納期管理
・商品をWebや店舗販売の配分をコントロールする
・動向分析を行い消化促進計画立案実施
・販売促進のためのプロモーション施策立案
【必須条件】
アパレル業界でのディストリビューター経験または商品管理の実務経験のある方
【スキル】
EXCEL関数VLOOKUPなどのスキル
募集事例-2 グラニフ
【仕事内容】
・店舗やお客様、企画、MD、物流など様々なポジションの状況やニーズを把握し、全体を俯瞰して、モノの動きを管理するディストリビューターのお仕事の求人です。
・MD計画を把握しながら商品を適正に分配し、利益の最大化を実現していくお仕事です。
・MD計画に基づき、各店舗の特性などをふまえた上で最適な商品・在庫の配置を考えます。
・店舗の要望や商品の販売状況に応じ、追加発注や店舗間異動などもリアルタイムに管理/対応します。
・物流/倉庫と外部パートナーともコミュニケーションをとり、いかに計画通りスムーズに商品を動かすかを考えます。
【求める人材】
仮説思考をもって数値分析をし、施策提案に繋げられる方。
数字に強い方。
明るく積極的に業務に取り組める方。
チームワークを大切にし、責任感がある方。
【募集条件】
業務経験 : アパレル・ファッション業界でのDB・MD経験(2年以上)
PCスキル:Excel(中級)
<歓迎>
店舗販売職経験
募集事例-3 Ponte Vecchio
【仕事内容】
・ポンテヴェキオのジュエリーの定番アイテムの受発注・在庫管理を行っていただきます。
・全社売上の80%を占める定番アイテムの売上実績を見ながら、毎月リングやネックレスなどアイテム担当別の予算に基づきメーカーへ発注をし、納期管理の上で店舗へ配分します。
具体的には
・在庫コントロール業務 (店間指示含む)
・各店への商品の振分
・棚卸関連対応
・物流部門との連携した出荷計画
・売れ筋からみる売上データ分析
・貿易関連事務
【募集条件】
・Excelスキル(中級程度)
・ディストリビューターやMD経験のある方
【歓迎要件】
小売業界(ジュエリー、時計、ヘアアクセサリー、バッグ、小物、雑貨、アパレルなど)でのご経験のある方
ディストリビューターの在庫管理業務のDX効率化システム
ディストリビューターにおすすめの在庫管理業務のDX効率化システムを紹介します。
SIMLES – ZAIKO control
在庫の配分・移動・売価変更を高い精度で自動化し、在庫ロス圧縮・粗利を拡大できます。
数十万通りの組み合わせを自動で分析し、店舗別・商品別の最適な初回配分・追加配分に加え、輸送費も考慮し滞留店から欠品店への機動的な在庫移動を細かく高い精度で自動化することが可能です。
これによって短時間で業務を行うことができ、コミュニケーションの時間を増やすことに繋がります。
以下の項目がシステムで推奨値を自動計算し、数クリックで実行することが可能です。 (HP参照)
①初回配分
店舗枚の商品売上構成、販売力に合わせて店舗毎・商品毎の配分量
②追加補充
店舗毎の売上と在庫状況に合わせて店舗毎に追加すべきSKU・量
③店舗間移動・集約
店舗毎の売上と在庫状況に合わせて店舗間移動・集約すべきSKU・量
④売価変更・換金
SKU別の売上と残在庫状況や展開週数及び残販売期間から売価変更するべきSKU・売価
⑤最終消化
販売掛率と換金状況からアウトレット・催事等で最終消化に向け返送・移動すべきSKU・量
Creative Vision.NET
売上・在庫情報をリアルタイムで一元管理できます。
販売業務に必要なすべての機能を搭載したクラウド型の販売管理システムで使いやすいとユーザーから評判を得ています。
パッケージはもちろん、お客様のご要望に合わせたカスタマイズにも柔軟に対応しています。
30年以上にわたる実績で培ったノウハウを駆使し、常にお客様の運用に最適なシステムを提供しています。
Creative Vision.NETは、3階層に最適化された設計により、サーバーにかかる負荷を分散してくれます。
クライアントサーバー型システム以上のレスポンスを発揮するのです。
クライアントPCにデータを保持していないため、情報漏洩などの心配がありません。
また、サーバーの導入コストと管理コスト両方のコスト削減に繋がります。
はじめから業界ノウハウを盛り込んだパッケージシステムになっているため、カスタマイズ費用を抑えることが可能です。