代理店管理システム比較10選!特徴や選び方を解説│PartnerLab|パートナーラボ
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代理店管理システム比較10選!特徴や選び方を解説

目次

近年、多くの企業がパートナービジネス(代理店や取次店、販売パートナーとの協業)を拡大しています。同時に製品・サービスが高度化し、パートナーとの関係も複雑化しているため、代理店管理システム、通称PRM(Partner Relationship Management)ツールの重要性が一段と高まっています。グローバルでは既に一般的な手法となりつつあり、日本でも注目度が上がっています。例えば中小企業庁の調査では、デジタルツール提供企業と中小企業の取引の約76%がパートナーチャネル経由というデータもあります。

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こうした背景の中で登場したのが「パートナーマーケティング」という考え方です。属人的になりがちなパートナー販売のプロセスを「見える化」し、「仕組み化」することで、パートナー企業が“売りやすく・売りたくなる”環境を整える新しい手法です。

具体的には、パートナー企業への情報共有や育成支援、共同マーケティング施策を強化し、パートナー自身が自走できるようサポートしていくことに重きが置かれています。つまりパートナーの支援・育成・共同マーケティングを戦略的に行うことが、売上拡大の鍵となっているのです。

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本記事では、こうした代理店管理システム(PRM)の基礎と、選定ポイント、そして国内外のおすすめ代理店管理システム10選を比較・紹介します。パートナーセールス担当者や中小企業の経営者・決裁者の方々が、自社に最適なソリューションを選ぶ参考になれば幸いです。

代理店管理システム(PRM)とは?


代理店管理システム(PRM)ツールとは、企業とパートナー企業(代理店・販売店など)との関係性や共同ビジネス活動を管理・支援するためのシステムです。言わば「パートナー版CRM」であり、契約・育成・商談情報などパートナーチャネルに関わるあらゆるデータを一元管理し、再現性ある仕組みに変えることを目的としています。

これにより担当者個人の経験や勘に頼らず、データに基づいた意思決定やパートナー戦略の最適化が可能になります。代理店管理システム(PRM)を活用すれば、パートナーとの情報共有やコミュニケーションが円滑になり、パートナー営業の進捗可視化やトレーニングの提供、案件登録の効率化、インセンティブ管理までを包括的に行うことができます。結果として、パートナーとの信頼関係を強化しつつ売上拡大を実現するための土台となるのです。

代理店管理システムを選ぶ4つのポイント


パートナービジネスで代理店管理システム(PRM)を導入する際には、単に機能面だけでなく以下のポイントに着目することが重要です。

パートナーマーケティング戦略との整合:ツール導入は目的ではなく手段です。自社のパートナー戦略(例:新規案件創出、既存パートナー育成、チャネル拡大など)を明確にし、それを支える機能に注目しましょう。例えば「パートナーからのリード獲得を増やしたい」のであれば、案件登録機能や見込み客管理が強いツールを、「共同マーケティングを活発化したい」のであればMDF管理やコンテンツ共有機能が充実したツールを選ぶ、といった具合です。自社のパートナーマーケティング施策を加速してくれるかという視点で比較すると、真に必要なツールが見えてきます。

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日本語対応・ローカライズ:海外製の代理店管理システム(PRM)場合、インターフェースやサポートが英語のみというケースもあります。パートナー企業の担当者が日本国内中心の場合は、システムが日本語対応しているか、マニュアルやサポート窓口に日本語で対応してもらえるかは大きなポイントです。優れた海外ツールでも、言語の壁があると現場で十分に活用されない恐れがあります。逆に国産のツールであれば日本企業の商習慣に則した使い勝手やサポートが期待できます。導入後にパートナーが迷わず使いこなせる環境を整えるためにも、言語・ローカライズ対応は重要なチェック項目です。

機能の過不足より“使いこなせるか”:多機能なツールは魅力的ですが、実際に自社とパートナーが活用できなければ宝の持ち腐れになります。必要な機能が揃っていることは大前提としつつも、「現状のパートナープログラムに本当に必要な機能は何か」を見極めましょう。特に中小企業の場合、過度に高度な機能よりもシンプルで直感的に使えるツールの方が定着しやすい傾向があります。例えば海外のある代理店管理システム(PRM)では非常に豊富な機能を持つがゆえにUIが複雑で習得に時間がかかったとの声もあります。自社のパートナーが無理なく利用できる範囲の機能セットか、デモなどで確認すると良いでしょう。

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サポート体制:ツール提供企業の導入支援やアフターサポートも成功のカギです。パートナービジネスはツールを入れて終わりではなく、その後の運用が重要です。理想的には、ベンダー側がパートナー施策のノウハウを持ち、導入後も定例ミーティングで活用状況を確認しながら伴走支援してくれることが望ましいです。例えば国内代理店管理システム(PRM)の「PartnerProp」は、単にシステム提供するだけでなくパートナーマーケティングの知見共有や運用フォローにも注力しています。自社リソースだけでパートナーを自走化させるのは難しい場合、こうしたサポートがあるベンダーを選ぶと安心です。ツールの問い合わせ対応やトラブルシューティングの迅速さも含め、長期的に信頼できるパートナーとしてベンダーを見極めましょう。

国内外おすすめ代理店管理システム10選


まずは各ツールの概要を簡単に比較した表を示します。

ツール名(提供企業)特徴・強み(概要)
パートナープロップ(PartnerProp)(パートナープロップ社)案件管理・eラーニング・インセンティブ管理・チャット等主要機能を網羅。日本企業向けのUIと手厚いCSサポートが魅力。日本語対応。
Impartner PRM(Impartner Inc.)豊富な機能と柔軟なカスタマイズ性を持つエンタープライズ向けPRM。リード割り振り最適化など高度な管理機能。
Allbound(Allbound, Inc.)使いやすいクラウド型。コンテンツ共有やトレーニング機能が充実し、パートナーエンゲージメントを最適化。
PartnerStack(PartnerStack Inc.)SaaS企業に最適。リセラー/紹介/アフィリエイトプログラム運用を自動化し、パートナー報酬支払いまで包括。
Zift Solutions (ZiftONE)(Zift Solutions)オールインワンPRM。チャネルマーケ支援(TCMA)も統合し、パートナーとの共同マーケティングに強み。
Salesforce PRM(Salesforce)Salesforce CRMに統合可能なPRM。既存Salesforce環境で使え、複雑なパートナーネットワーク管理に最適。
ZINFI Unified Partner Management(ZINFI)マーケティング自動化に強いPRM。中〜大企業向けに、ユーザーフレンドリーなキャンペーン連携機能を提供。
Channeltivity(Channeltivity LLC)中堅企業に好適。シンプルで使いやすく、HubSpotやSalesforceと完全統合してデータ連携可能。
Impact.com(Impact Tech)パートナー種別を問わず包括管理。アフィリエイトやインフルエンサー施策に強く、支払いや成果分析を自動化。
Magentrix PRM(Magentrix Corp.)高いカスタマイズ性。Salesforce/Microsoftとも連携できるパートナーポータルを構築し、共同作業を効率化。

では、それぞれのツールについてもう少し詳しく特徴やメリットを見ていきましょう。

1. パートナープロップ (PartnerProp)

Screenshot

パートナープロップは、日本発の代理点管理システム(PRM)で、国内企業のニーズに合わせた使いやすいUIと充実した機能セットが特徴です。案件管理、トレーニング(eラーニング)、インセンティブ管理、MDFの要請・承認など代理店管理システム(PRM)に必要な機能を幅広く備えており、主要機能はほぼ網羅されています。

チャット機能なども含まれており、パートナーとの日常的なコミュニケーションと協業をこの一本で支援できます。また、ユーザー課金ではなく固定料金制で利用開始できるため、契約している全パートナー企業にアカウント発行しても追加費用が発生せず、高いコストパフォーマンスを実現しています。

さらに、PartnerPropは日本企業に最適化されたUI/UXを持ち、国内で数少ない国産代理店管理システム(PRM)として多くの導入実績があります。導入企業の業種も多彩で、クラウドSaaSから製造業、人材まで幅広い企業で活用されています。

パートナープロップ社のCSチーム(カスタマーサクセス)による導入・活用支援も手厚く、パートナープログラム構築のノウハウ提供や伴走支援が受けられる点が高く評価されています。実際、初めてパートナービジネスに取り組む企業でもCSのサポートのおかげでスムーズに立ち上げられた例があります。

PartnerPropは、「パートナーが自走できる仕組み作り=パートナーマーケティング」に必要な機能と支援をオールインワンで提供してくれる、日本企業にとって心強い代理店管理システム(PRM)と言えます。

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PartnerPropサービス資料
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2. Impartner PRM

Impartnerはグローバルで広く利用されている老舗のPRMプラットフォームです。エンタープライズ企業にも耐えうる豊富な機能群と高いカスタマイズ性を備えており、柔軟にパートナーポータルやワークフローを構築できる点が特徴です。例えば、リードの自動割り当て最適化やパートナーへの商談配分ルール設定など、高度な機能でチャネル販売を効率化できます。SalesforceやMicrosoft Dynamicsなど主要CRMとの連携モジュールも用意されており、自社営業データとの一元管理も可能です。

Impartnerはグローバルで実績No.1クラスとも言われ、ガートナーやForresterの評価でも常にトップクラスに位置しています。機能面では、案件登録管理、マーケティングコンテンツ配信、MDF申請管理、パートナー向けトレーニング管理、報奨プログラム管理など、ありとあらゆる要件を網羅しています。加えて、各機能を企業ごとに細かく権限設定・カスタマイズできるため、自社のチャネル戦略に合わせた最適なパートナーポータルを構築できる点が強みです。その反面、機能が多岐に渡るぶん導入・設定に専門知識が必要で、費用も比較的高額と言われます。しかし「とにかくパートナープログラムを本格的に強化・拡大したい」「細部までコントロールしたい」という企業には有力な選択肢でしょう。Impartner社からのサポートやコンサルティングサービスも提供されており、大規模プロジェクトでも安心感があります。

3. Allbound

Allboundは、使い勝手の良さとパートナーエンゲージメント機能の充実で定評のあるクラウド型PRMです。パートナー向けポータルでのコンテンツ共有やトレーニング提供に強みがあり、パートナーごとに最適な学習コンテンツを提供したり、マーケティング資料を一元管理して共有したりといったことが容易にできます。たとえば、Allboundの「コンテンツライブラリ」機能では、必要な販促資料や営業ツールをパートナーが自分で検索・ダウンロードできるため、共同マーケティング活動がスムーズに進みます。また、パートナーごとにトレーニングコースをカスタマイズできる柔軟性も特徴です。

クラウドベースで提供されるAllboundは、UIも直感的で導入のハードルが低いと言われます。地域やデバイスを問わずパートナーがアクセスでき、使い慣れたウェブアプリのような感覚で操作できます。また、リード管理やディール登録(案件登録)のプロセスを自動化する機能も備えており、パートナーとの共同の案件進捗をリアルタイムで可視化できます。

Allboundは特にIT・ハイテク業界のチャネルパートナー管理で導入が進んでおり、パートナーへの啓発や情報提供を重視する企業に向いています。海外製ではありますが比較的UIがシンプルなため、日本企業でも受け入れやすいでしょう。ゲーミフィケーション(ゲームのような要素でパートナーのやる気を引き出す機能)のサポートなど新しい試みも取り入れており、パートナーのモチベーションアップと有効活用にフォーカスしたPRMと言えます。

4. PartnerStack

PartnerStackは、SaaS企業を中心に急速にシェアを伸ばしているパートナー管理プラットフォームです。特徴はリセラー(販売代理店)だけでなく、紹介プログラムやアフィリエイトパートナーまで含めた包括的なパートナープログラム運用を1つのシステムで実現できる点です。特にクラウド/SaaS企業のニーズにマッチしており、ソフトウェアのリセラー契約や紹介インセンティブ、オンラインアフィリエイトによる集客などを統合的に管理できます。

PartnerStackには、パートナー向けに独自のダッシュボードを提供し、自分の紹介実績やコミッション(成果報酬)を確認できる仕組みがあります。紹介リンクの発行やトラッキングも自動化されており、パートナーが獲得したリードや売上に応じて報酬を自動計算・支払いする機能も備わっています。つまり、人的な手間をかけずに多数の小規模パートナー(ブロガーやインフルエンサー含む)を管理・動機付けできるのが強みです。

一方で、伝統的な大型代理店との個別商談管理やMDF管理といった重厚な機能は他のエンタープライズ向けPRMほどには重視されていません。そのため、自社製品の販路拡大を目的にパートナープログラムを新規構築したい成長企業や、アフィリエイトマーケティングとチャネル販売を両立させたいSaaS企業に適しています。PartnerStack自体が北米発のサービスですが、日本から利用するケースも増えており、インターフェースは英語ながら比較的シンプルなので導入ハードルは高くないでしょう。

5. Zift Solutions (ZiftONE)

Zift Solutionsが提供するZiftONEは、PRMとTCMA(Through-Channel Marketing Automation)を統合したオールインワンプラットフォームです。2006年創業の同社はチャネルマーケティングの分野で実績があり、パートナー向けマーケティング施策支援に強いのが特徴です。ZiftONEでは、パートナーへのリード提供やマーケティングキャンペーンの共同実施、MDF(市場開発費)の申請・承認管理などがシステム上で行えます。要するに、本社マーケティングチームとパートナー企業のマーケ担当者が一体となって需要喚起を行うための仕組みが充実しています。

もちろん、案件登録やパイプライン管理、学習管理(LMS)といった基本的PRM機能も備えていますので、販売プロセスからマーケティング支援までシームレスにカバーできます。さらにパートナーへのインセンティブプログラムやリベート管理機能も統合されており、トップパフォーマーパートナーの表彰・報奨を自動化することも可能です。Gartnerの評価では「チャネルマーケティング連携に優れる包括的PRM」とされており、マーケ・営業両面からパートナーを支援したい企業に適しています。

ZiftONEは大手ITベンダーや製造業のチャネルプログラムで多く導入されています。UIは英語ベースですが、日本企業への提供例もあり、実際に日本オラクル社が公式に販売代理店経由の販売管理にZiftを採用したケースもあります。費用は要問い合わせ(従量課金または年間契約)となっていますが、**「チャネルパートナーとの協業を全方位で強化したい」**と考える企業にとっては有力な選択肢です。

6. Salesforce PRM

Salesforce PRMは、CRM大手Salesforceが提供するPRM機能です。Salesforce本体のクラウドプラットフォーム上で動作し、Salesforceユーザーであれば比較的スムーズに導入できる点が魅力です。既存のSales Cloud(営業管理)やExperience Cloud(旧Community Cloud)と連携して、パートナー向けポータルサイトを構築できます。

主な機能としては、パートナーコミュニティの作成、商談・リード共有、マーケティング開発費(MDF)管理、チャネル分析レポートなどが含まれます。Experience Builderを使って自社ブランドに合わせたパートナーポータルを構築できるほか、AIを活用したパイプライン予測やワークフローでパートナーの生産性を高めるといった機能も備わっています。Salesforce上の商談オブジェクトと紐づけてリードから受注までのプロセスをパートナーと共有できるため、直販と間接販路の両方をSalesforceで一元管理したい企業には最適です。

価格面では1ユーザーあたり月額数千円程度(機能エディションによる)で、Salesforceのアカウント単位での課金となります。既にSalesforce CRMを社内で使っている場合はシームレスに組み込めますが、逆に未導入の場合はPRM単体で導入するメリットは小さいかもしれません。また機能的には基本的なものが中心で、Impartner等の専業PRMに比べるとカスタマイズ余地は限定的です。しかしSalesforceに馴染んだ組織であれば違和感なく使え、他システム連携のコストも低いため、既存Salesforceユーザーには有力な選択肢でしょう。

7. ZINFI Unified Partner Management

ZINFIは、**Unified Partner Management(UPM)**という名称でPRM製品を展開しており、世界的な評価も高いツールの一つです。中堅〜大企業向けに、使いやすいインターフェースと充実したマーケティング連携機能を提供しているのが特徴で、「マーケティングオートメーションが使えるPRM」を探している場合に候補に挙がります。

ZINFIのUPMでは、パートナーのオンボーディング(契約〜立ち上げ)から共同キャンペーン管理、リード配分、案件管理、MDF申請、トレーニング受講状況の追跡、実績分析まで、パートナージャーニー全体をカバーするモジュールが提供されています。特に共同マーケティング機能が強力で、テンプレートベースでパートナーが自社ブランドのメールやLPを共同作成できるコーブランディング機能や、パートナー向けにマーケ施策を自動実行できるキャンペーン管理機能があります。これによりマーケ部門と販売パートナーの連携を強化し、リード創出から案件化までを効率化できます。

また、ZINFIはUIが洗練され直感的と評判で、各国語にも対応(日本語は要確認)しています。ガートナーでは「価格に対する機能充実度が高い」と評価されており、コストパフォーマンスの良い本格派PRMといえます。導入企業としてはIT分野(セキュリティやネットワーク機器メーカーなど)や製造業のチャネルビジネスで採用例が多いです。自社でこれからチャネルプログラムをスケールさせたいが、Salesforce PRMでは物足りない…という場合に候補となるでしょう。

8. Channeltivity

Channeltivityは、中堅企業向けのシンプルで実用的なPRMとして知られています。他の多機能なPRMに比べるとスリムな構成ですが、必要十分な機能を使いやすく提供している点が評価されています。最大の特徴は主要CRMとの統合が容易なことで、特にHubSpot CRMやSalesforce CRMと双方向同期が可能です。そのため、既にHubSpotを使っている企業がChanneltivityを導入し、パートナー管理を強化するといったケースも多いようです。

機能面では、パートナー情報管理、案件登録・承認、販売予測、パートナーへの資料配布、サポート問い合わせ管理など基本を押さえています。UIはシンプルで、パートナーがログインして案件を登録したり、最新の製品資料をダウンロードしたりするのも直感的に行えます。また、パートナーごとに販売実績やパイプラインの状況を確認できるレポート機能もあります。価格は**月額約1,399ドル〜**と公表されており(利用ユーザー数等による)、エンタープライズ向けPRMと比べ比較的導入しやすいレンジです。

Channeltivityは**「シンプルだからパートナーにも受け入れられやすい」との声があり、ITスタートアップが初めてチャネル構築する際に採用したり、Excel管理から卒業したい中堅メーカーが導入したりしています。日本語には対応していないものの、専門用語が平易で画面もわかりやすいため、日本企業でも大きな障壁なく使えるでしょう。「高度な機能より基本をしっかり押さえたPRMが欲しい**」というニーズにマッチするツールです。

9. Impact.com(Impact Partnership Cloud)

Impact.com(Impact Partnership Cloud)は、従来のチャネルパートナーに加えてアフィリエイト、インフルエンサー、リファラル(紹介)パートナーなど多様なパートナーエコシステムを一括管理できるプラットフォームです。もともとアフィリエイトマーケティングのネットワークとして成長した経緯があり、パートナーへの成果報酬支払いの自動化や、膨大な数の小規模パートナーとの関係管理を得意としています。

Impactの主な機能は、パートナーのオンラインダッシュボード提供、リンクや広告素材の管理、コンバージョン計測、支払い処理、パートナーパフォーマンスのリアルタイム分析などです。例えば、何百人ものインフルエンサーに自社商品を紹介してもらい、発生した売上に応じて各人に自動でコミッションを支払う、といったプログラムを簡潔に運用できます。また多様なパートナーカテゴリに応じた管理機能(代理店・リセラー向けの案件管理から、アフィリエイト向けのトラッキング管理まで)を備えており、企業とあらゆる外部パートナーとの協業を促進する「全方位型」ソリューションとなっています。

加えて、データドリブンな分析に強く、各パートナーの貢献をスコアリングしたり、キャンペーンごとのROIを可視化したりすることも容易です。そのため、自社のマーケティングチャネルを拡大したいマーケ担当者にも有用で、従来のチャネル営業部門のみならずマーケティング部門でも評価されています。

Impactは日本市場でも近年存在感を増しており、国内専任チームもあるため比較的安心して導入できるでしょう(UIは英語ですがサポートは日本語可能)。**「チャネル販売+デジタルマーケティング(アフィリエイト等)の融合」**を目指す企業や、Eコマース企業などにとって特にフィットするプラットフォームです。

10. Magentrix PRM

Magentrixは、パートナーポータル構築に強みを持つPRMプラットフォームです。ノーコードでカスタマイズ可能なパートナーポータルを提供し、SalesforceやHubSpot、Microsoft Dynamicsなど主要CRMと連携しながらパートナーとの協働を促進します。他のPRMと比べて「自社ブランドに合わせたポータルサイト作成」機能が充実しており、UIデザインやコンテンツ配置などを柔軟に設定可能です。

Magentrixの主な機能には、**パートナーオンボーディング、リード配布、案件管理、パフォーマンスレポート、ファイル共有、共同マーケティング(コーブランディング)**などがあります。ファイル共有機能ではマーケ資料や営業資料をパートナーと共有・更新でき、誰がいつ資料を閲覧したかのログも追跡できます。さらに、パートナー自身がサインアップ(登録)できるフォームを設置し、新規パートナーの開拓プロセスを効率化することも可能です。

価格帯は機能パッケージによって異なりますが、ミドルクラスの費用感(例:Essentialプラン約月£1,000~)で提供されています。**「既存CRMと密に連携したパートナーポータルを短期間で立ち上げたい」**というケースに最適で、SaaS企業やテクノロジー企業を中心に導入実績があります。日本語には未対応ながら、シンプルな英語UIと高いカスタマイズ性で、日本企業からも注目され始めています。


以上、10種類の代理店管理システム(PRM)を紹介しました。次に、実際に代理店管理システム(PRM)導入により成果を上げた企業事例を見てみましょう。

導入事例:代理店管理システム(PRM)で実現するパートナービジネス成功


実際に代理店管理システム(PRM)を導入し、パートナービジネスを飛躍させた企業の例を3社ご紹介します。いずれもPartnerPropを活用したケースで、それぞれ業種は異なりますが共通して「パートナーの自走支援と仕組み化」による成果創出に成功しています。

  • freee(フリー株式会社) – クラウドSaaS企業: 会計ソフト等を提供するfreee社では、パートナー向けに代理店管理システム(PRM)を導入し「パートナーマーケティング」施策へシフトした結果、パートナーチャネル経由の商談創出数が6倍に伸びた実績があります。たった2名のチームで2ヶ月間に1,500件以上の商談を生み出したとも報じられており、パートナー内部でのfreee製品認知向上と伴走支援により短期間で大きな成果を上げました。
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  • Looop(株式会社Looop) – 製造・インフラ(エネルギー)企業: 再生可能エネルギー事業を展開するLooop社では、全国に700社以上の販売パートナーを有しています。同社はPartnerProp導入により、パートナー企業とのやり取りや情報管理をワンプラットフォームに集約しました。その結果、煩雑だった法令情報の共有や見積依頼対応が効率化し、削減できた工数をパートナー支援や新規開拓に充てられるようになりました。また、パートナーごとの販売データや活動ログを双方で把握できるようになり、パートナーと二人三脚で成長できる関係性を構築しています。

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  • レバレジーズ(レバレジーズ株式会社) – 人材(HR)企業: 人材サービス大手のレバレジーズ社は、それまで直販中心だった体制から新たにパートナービジネスを立ち上げました。PartnerProp導入の決め手は「パートナーの管理だけでなく育成まで支援できる点」であり、同社は未経験領域ながらCSチームと協力してわずか1.5ヶ月でパートナープログラムを構築しました。導入効果として、パートナー向けトレーニングコースをツール上で準備し、育成基盤を整備。また育成段階からインセンティブ制度を組み込む工夫により、パートナーが自走しやすいプログラム設計を一ヶ月程度で完了しています。結果として少人数体制でもスピーディにチャネルを立ち上げ、早期に成果創出の軌道に乗せることに成功しました。
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これらの事例からも、適切な代理店管理システム(PRM)活用によって「パートナーに売ってもらう仕組み」を構築し、大きな成果を上げていることがわかります。

まとめ:パートナー自走支援と仕組み化が成功の鍵


パートナービジネス成功の鍵は、パートナー企業が自ら動き、成果を出せるよう支援し、それを再現可能な仕組みに落とし込むことです。属人的なお願い営業ではなく、仕組みを通じて「売りやすい・売りたくなる環境」を作る―これがまさに「パートナーマーケティング」の考え方であり、代理店管理システム(PRM)導入の意義です。

代理店管理システム(PRM)は決して「管理のための監視システム」ではなく、パートナーを支援するためのプラットフォームです。情報提供の迅速化や学習機会の提供、インセンティブ制度の運用、自動化された案件管理などを通じて、パートナーが動きやすい土壌を整えます。これにより、パートナー各社は自社商品の理解を深め、自発的に営業活動を展開し、結果として自社の売上拡大につながるという、好循環のサイクルを生み出すことができます。

競争が激しい市場環境において、自社リソースだけで成長を維持するのは容易ではありません。だからこそ「パートナーとの共創」が重要になっており、その共創を強力に後押しする仕組みとして代理店管理システム(PRM)の導入価値が高まっています。パートナーとの信頼関係を深め、データに基づくチャネル戦略を実行することで、貴社のパートナービジネスもきっと次のステージへと飛躍できるでしょう。最後に、本記事で紹介したポイントやツールを参考に、自社に合った代理店管理システムを検討してみてください。パートナーの自走を支援しビジネスを仕組み化する取り組みこそが、これからの時代におけるチャネル拡大の成功法則と言えるでしょう。

>パートナービジネスを科学し仕組みにするPRMツール「PartnerProp」

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