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代理店の仕組み

代理店ビジネスとは?仕組みや種類を徹底解説

  • 2022年3月20日
  • 2023年4月23日
  • 代理店
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「いい商材があるから全国展開したいが、社内のリソースが足りない。」

「取引先を拡大したいが、現在のチャネルのみでは限界」

商材の販路拡大を行おうとしても、現在のチャネルのみでは成長が限界を迎えていたり、新規施策はコストが読めないなど、数多くの企業が悩みを抱えていると思います。そういった時には、社外のリソースを利用できる代理店契約を活用することで、コストを最小限に抑えつつ販路を拡大することができます。

ここでは、代理店の仕組みの解説と募集方法について徹底解説します。

代理店とは

まず代理店ビジネスについて解説したいと思います。

代理店ビジネスとは

代理店ビジネスとは、商品やサービスの販売をメーカーから受託し、自社で営業を行うことなく、代理店と呼ばれる企業に委託して行うビジネスモデルのことです。代理店は、メーカーから商品やサービスを仕入れ、自社の販売ネットワークを活用して顧客に販売することで、商品やサービスの販売代金から一定の手数料を得ることができます。

代理店ビジネスにおける代理店は、販売ネットワークを有している企業が多く、そのネットワークを活用して販売を行うことで、販売効率を上げることができます。また、メーカーにとっても、自社で営業を行うコストやリスクを減らすことができるため、効率的なビジネスモデルとして利用されています。

代理店ビジネスは、さまざまな業界で利用されており、例えば、食品や飲料、化粧品、自動車、家電製品など、様々な商品やサービスが代理店ビジネスの対象となっています。また、海外に進出する際にも、現地の代理店を活用することで、現地市場における販売ネットワークを確立することができます。

ただし、代理店ビジネスには注意点もあります。例えば、代理店が自社の販売ネットワークを持っている場合、その販売ネットワークが限定的であったり、商品やサービスに対する知識が不十分であったりすると、販売効果が低下することがあります。また、代理店との契約において、商品やサービスの価格設定や販売促進に関する条件などが問題となることもあります。

代理店ビジネスは、メーカーと代理店が協力し合って行うビジネスモデルであり、双方が利益を得ることができるようになっています。しかし、適切な代理店の選定や契約条件の取り決め、販売ネットワークの拡大など、細かな調整が必要となるため、十分な準備が必要です。

代理店とフランチャイズの違い

代理店とは、商社やメーカーから委託を受けて、取引の代理を行う事業者や個人を指します。

身近なところでいうと、街中の携帯ショップの多くが代理店です。

ドコモやau・ソフトバンクの看板を出してはいますが、ほとんどの店舗は携帯キャリアが直接運営しているわけではありません。

代理店と名乗っていなくても、実際に私たちが利用するお店には代理店が多く存在します。

ちなみに、フランチャイズと混同されることがありますが別物です。

収益のモデル自由度サポート体制
代理店メーカーからの手数料ある程度は代理店に裁量がある基本的には代理店の地力が必要
フランチャイズ売上からロイヤリティを差し引いた分本部からのマニュアルを順守する必要がある本部からノウハウの提供がある

代理店と販売店の違いとは

代理店と販売店、この2つの違いはどうやって利益を得ているかという違いがあります。

代理店の収益は主にメーカーからの手数料ですが、販売店は商品の販売による利益が主な収益です。

また、代理店に代金(手数料)を払うのはメーカーですが、販売店に代金を支払うのはお客様であるという違いもあります。

利益の上げ方代金支払者
代理店手数料メーカー
販売店販売価格ー仕入価格お客様

代理店契約とアライアンス契約の違い

アライアンス契約と代理店契約は、企業間の取引においてよく用いられる契約形態ですが、その性質や目的が異なります。

アライアンス契約とは、複数の企業が協力し、相互に利益を追求するために締結する契約です。具体的には、技術や製品、サービスなどの共同開発や販売、マーケティング活動の協力、ブランド力の共有などを目的としています。アライアンス契約では、合弁会社の設立や共同出資など、より密接な関係を築くことがあります。

一方、代理店契約とは、製品やサービスを提供する企業が、販売チャネルとして代理店を指定し、代理店に製品やサービスを販売してもらうための契約です。代理店は、製品やサービスの販売にあたって、一定の手数料を受け取ることができます。代理店契約では、販売網の拡大や新規市場の開拓を目的としています。

両者の違いをまとめると、アライアンス契約は、複数の企業が協力して利益を追求するための契約であり、代理店契約は、製品やサービスを販売するために代理店を指定する契約です。アライアンス契約では、より密接な関係を築くことがあり、共同出資などの形態がとられることがありますが、代理店契約では、製品やサービスの販売網の拡大を目的として、代理店が指定されます。

また、両者の契約内容には、注意すべき点があります。アライアンス契約では、契約期間や利益配分、技術のライセンス条件などが重要なポイントとなります。一方、代理店契約では、代理店の販売地域や販売方法、販売価格などが重要となります。契約内容を明確にすることで、両者の間でのトラブルを回避することができます。

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代理店ビジネスの仕組み

代理店ビジネスは、メーカーが製造した商品やサービスを、代理店を通じて販売するビジネスモデルです。メーカーと代理店との間に契約を結び、代理店は、自社の販売ネットワークを活用して商品やサービスを販売し、メーカーは、代理店からの販売代金から手数料を得ます。代理店ビジネスの仕組みは、次のような流れで行われます。

  1. メーカーと代理店の契約締結 メーカーと代理店は、商品やサービスの販売に関する契約を締結します。この契約には、代理店が販売する商品やサービスの範囲、販売価格、販売条件、代理店の手数料などが含まれます。
  2. 代理店の仕入れ 代理店は、メーカーから商品やサービスを仕入れます。代理店は、メーカーからの仕入れ価格に対して、自己の利益を考慮して販売価格を決定します。
  3. 販売ネットワークの活用 代理店は、自社の販売ネットワークを活用して、商品やサービスを販売します。販売ネットワークには、代理店自身が保有する店舗やECサイト、販売パートナー企業が含まれます。
  4. 販売促進 代理店は、販売促進を行うことで販売効果を高めます。販売促進には、広告宣伝、イベント企画、ポイント還元などが含まれます。
  5. 売上精算 販売が行われると、代理店は商品やサービスの代金を顧客から受け取ります。代理店は、メーカーからの仕入れ価格に対して、自己の利益を考慮した販売価格で販売することで、利益を得ます。また、メーカーは、代理店からの売上に対して、一定の手数料を受け取ります。

代理店ビジネスの仕組みは、メーカーと代理店が協力して商品やサービスを販売することで、双方が利益を得ることができるビジネスモデルです。

代理店の種類

ひとことに代理店といっても、その種類はいくつか存在します。

ここでは代理店の種類とそれぞれの定義について解説したいと思います。

販売代理店

販売代理店は、メーカーから商品やサービスの販売代理を受け、自社の販売ネットワークを活用して販売する企業のことを指します。販売代理店は、商品やサービスを顧客に販売することで利益を得ることができます。代表的な販売代理店には、自動車販売代理店や食品販売代理店、家電製品販売代理店などがあります。

紹介店

紹介店は、商品やサービスの販売を行わずに、顧客をメーカーや販売代理店に紹介することで手数料を得る企業のことを指します。紹介店は、商品やサービスに関する知識を持ち、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを紹介することで、顧客満足度を高めることができます。代表的な紹介店には、旅行代理店や不動産仲介業者、保険代理店などがあります。

取次店

取次店は、メーカーや販売代理店から商品やサービスを仕入れ、自社で販売する企業のことを指します。取次店は、商品やサービスを販売するための情報や資源を提供することで、販売代理店などとの競争力を高めることができます。代表的な取次店には、卸売業者や流通業者などがあります。

特約店

特約店は、メーカーから特定の商品やサービスの販売代理を受け、専門店舗での販売や顧客サポートを行う企業のことを指します。特約店は、商品やサービスに対する専門的な知識やサービス提供能力を持ち、顧客の信頼を得ることができます。代表的な特約店には、家電製品専門店や美容室、スポーツ用品店などがあります。

総代理店

総代理店は、メーカーから複数の商品やサービスの販売代理を受け、それらの商品やサービスを総合的に販売する企業のことを指します。総代理店は、幅広い商品やサービスを取り扱うことで、顧客のニーズに合わせた提案を行うことができます。また、商品やサービスの管理や販売促進など、メーカーと販売代理店との間で調整が必要な業務を一手に引き受けることができます。代表的な総代理店には、携帯電話キャリアや自動車販売総代理店などがあります。

代理店契約書とは

代理店契約書とは、メーカーや販売会社と代理店との間で取り交わされる契約書のことを指します。代理店契約書には、販売地域や期間、販売手数料、販売条件、営業方針など、代理店とメーカーとの取引に必要な条項が含まれます。以下では、代理店契約書について詳しく解説します。

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代理店契約書の必要性

代理店契約書には、代理店とメーカーとの取引内容を明確にすることができます。特に、代理店とメーカーとの間で起こり得るトラブルや紛争を未然に防ぐためにも、契約書の締結は不可欠です。また、代理店契約書には、販売地域や期間、販売手数料など、双方にとってメリットがある取引条件を明確にすることができます。

代理店契約書に含まれる条項

代理店契約書には、以下のような条項が含まれます。

・契約期間:代理店とメーカーとの契約期間を定めます。
・販売地域:代理店が販売を担当する地域を定めます。
・販売条件:代理店が販売する商品やサービスに関する条件を定めます。
・販売手数料:代理店が販売に対して受け取る手数料を定めます。
・営業方針:代理店が販売に際して取るべき営業方針を定めます。
・支援体制:メーカーが代理店を支援する体制を定めます。
・解約条件:契約を解約する際の条件を定めます。

代理店契約書の注意点

・契約内容を明確にする:代理店契約書には、代理店とメーカーとの間で取り決める内容を明確にすることが重要です。特に、代理店が販売する商品やサービスに関する条件や販売手数料など、具体的な取引条件を明確にすることが望ましいです。

・法的な効力を持たせる:代理店契約書は、代理店とメーカーとの契約を明確にするためのものであるため、法的な効力を持たせることが重要です。具体的には、契約書を正式な書面とし、契約書の保存や保管、サインなど、契約書が法的な効力を持つための措置を講じることが必要です。

代理店契約書の更新と改訂

代理店契約書には、契約期間や販売条件などの条項が定められていますが、取引に変更が生じた場合、契約書の更新や改訂が必要になる場合があります。契約書の更新や改訂は、双方の合意が必要であり、契約期間中に変更を加える場合は、書面による合意が必要になることが多いです。

代理店ビジネスで商材を選ぶポイント

代理店ビジネスで成功するためには、どのような商材を選ぶかが非常に重要です。商材選びのポイントを押さえることで、より高い販売効果を出すことができます。以下では、代理店ビジネスで商材の選び方のポイントについて解説します。

  1. 自社の強みを生かす 自社の強みを生かして、販売できる商材を選ぶことが大切です。自社の販売ネットワークや顧客層、販売スタッフの専門性などを踏まえて、販売しやすい商材を選びましょう。また、自社が得意とする分野であれば、商品やサービスに対する知識や技術力があるため、顧客に適切な提案をすることができます。
  2. トレンドや市場動向を把握する 市場動向やトレンドを把握し、その流れに乗る商材を選ぶことが重要です。トレンドや需要が高まっている商品やサービスは、販売がしやすく、利益を上げやすいです。また、競合が少なく、差別化がしやすい商品やサービスを選ぶことも有効です。
  3. 顧客ニーズを把握する 顧客のニーズを把握し、顧客満足度が高い商材を選ぶことも重要です。顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提供することで、顧客の信頼を得ることができます。また、顧客が欲しがる商品やサービスを提供することで、販売促進がしやすくなります。
  4. メーカーの信頼性を確認する 商材を提供するメーカーの信頼性を確認することも大切です。メーカーが製造する商品やサービスが品質や安全面で問題がある場合、代理店の評判にも影響を与えるため、信頼性が高いメーカーを選ぶことが望ましいです。また、メーカーとの契約内容にも注意し、トラブルを回避することが重要です。
  5. 販売促進がしやすい商材を選ぶ 販売促進がしやすい商材を選ぶことも重要です。販売促進活動を行うことで、商品やサービスの認知度を高め、販売効果を上げることができます。

以上、代理店ビジネスで商材の選び方のポイントについて解説しました。商材選びは、代理店ビジネスの成功に直結するため、慎重な選定が必要です。自社の強みを生かした商材選びや、トレンドや市場動向を把握した商材選びなど、上記のポイントを踏まえて商材を選ぶことで、より高い販売効果を上げることができます。

メーカーが代理店を募集する方法

メーカーが商品やサービスを拡販するためには、代理店を募集し、販売ネットワークを広げることが不可欠です。では、どのようにして代理店を募集するのでしょうか。以下では、「代理店を募集する方法」について解説します。

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自社のウェブサイトを活用する

自社のウェブサイトを活用して、代理店を募集することができます。自社のウェブサイトには、代理店募集ページを設置し、代理店に求める条件やメリット、募集の詳細などを掲載することができます。また、代理店募集に応募するための専用フォームを設置することで、応募者の情報を収集することができます。

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代理店募集サイトを活用する

代理店募集サイトなどの広告媒体を活用して、代理店募集を行うことができます。広告を出すことで、広範な範囲に代理店募集情報を発信することができます。また、広告媒体には、自社の商品やサービスについての情報を掲載することで、代理店により理解してもらうことができます。

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取引先や既存の代理店に紹介してもらう

取引先や既存の代理店に、代理店募集の情報を紹介してもらうことができます。取引先や既存の代理店は、自社の商品やサービスについて理解しているため、適切な代理店候補を紹介してもらえる可能性があります。また、既存の代理店には、新しい商品やサービスを提供することで、販売効果を上げることができるため、積極的に紹介を依頼することも有効です。

代理店ビジネスを成功させるPRMツールの活用

代理店ビジネスにおいては、代理店とメーカー・販売会社とのコミュニケーションが重要です。そこで、最近ではPRM(Partner Relationship Management)ツールの活用が注目されています。PRMツールを活用することで、代理店とのコミュニケーション改善や情報共有がスムーズに行われ、ビジネス効率の向上につながります。以下では、代理店ビジネスにおけるPRMツールの活用について解説します。

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PRMツールとは

PRMツールとは、Partner Relationship Managementの略で、パートナー企業との関係性を構築し、ビジネスを促進するためのシステムのことです。PRMツールには、代理店とメーカー・販売会社とのコミュニケーションを円滑に行うための機能が備わっています。代表的なPRMツールには、Salesforce、SAP、Microsoft Dynamicsなどがあります。

PRMツールの活用方法

PRMツールを活用することで、以下のような効果が期待できます。

・情報共有の効率化
代理店とメーカー・販売会社との情報共有を、PRMツールを用いて効率化することができます。具体的には、新商品やキャンペーン情報の共有や、代理店が受注した情報をメーカー・販売会社に伝えることができます。情報共有がスムーズに行われることで、ビジネス効率の向上につながります。

・ビジネス分析の改善
PRMツールを活用することで、代理店とメーカー・販売会社とのビジネス分析が改善されます。代理店の受注状況や販売状況などのデータを、PRMツールに蓄積することで、ビジネスの傾向や課題を把握することができます。このデータを分析することで、ビジネス戦略の改善につながります。

・コミュニケーション改善
PRMツールを活用することで、代理店とメーカー・販売会社とのコミュニケーションが改善されます。PRMツールを用いて、代理店が抱える課題や要望を把握することができ、メーカー・販売会社が迅速に対応することができます。また、PRMツールによって、代理店からの問い合わせやサポート依頼などの履歴を残すことができ、メーカー・販売会社側でも情報を共有しやすくなります。

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